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どのレーンがもっともよく働いているか

どのレーンがもっともよく働いているか,という授業時によく学生に出すクイズである.
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選択肢は3つ.

  1. 端っこのバス専用レーン
  2. 2車線ある道路
  3. 中央の路面軌道

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答えは,まぁ見え見えだが,3の路面軌道.ここ(熊本)では,路面電車が走ってくると,30人くらいは乗っている.車道を走る自動車は1台に1-2人程度しか乗っていないので,奥まで数えても数十人くらいしか乗っていない.しかも動いていないので,実は運んでいない.つまり,路面電車が2-3両走ってくると逆転勝利.しかも,奥まで見渡す限りクリアな軌道…ということは効率よく運んでくれる.
1001Kumamoto-20バスについても,空いていても10人くらいは乗っているので,これだけ数珠つなぎにバスがやってくると,運んでいるふりをしている自動車よりもたくさん運んでいる.

LYONのバストランジットモール

LYONのバストランジットモールのデータ取りに行ったわけだが,なぜか,バスがさっぱり走っていない.カメラ構えてバス待ちしているが,来ないので立ちん坊になっていると,現地人や旅行者からいろいろ聞かれる.
「道路が通行止めになってたけど,何があるの?」「何撮るんだい?」「今晩いい泊まるところ,知らないかな」etc… 他にも人はいるのに,なぜ俺に聞く.知らんがな.
警察が交通整理をして30分ほどすると,こういう隊列がやってきた.
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乗り物が数十年前の軍用車で,米英仏の国旗.後方の楽隊の演奏曲は邦題が「錨をあげて」.どうやらドイツの占領から解放されて70周年の記念パレードのようである.
トランジットモールの使い方の一例であった.…が,肝心の調査は遅れまくり.バスが走ってれば,こんな様子.
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フランスに半月ほど行ってくるんだが・・・

・・・ほぼ完全ひとり旅なので,みんなが思っているほど「おフランス旅行」らしくない調査旅行になりそう.
主目的はフランスのLRT導入都市でのトランジットモールの様子を見る&データを取ることなので,観光地とはほとんど無縁である.
ということで,気になる話題があれば現地レポート予定だが,フランスとは関係の無い話題がここに投稿された場合には,1)大した話題がない,2)ネット接続環境が厳しくて投稿できない,3)疲れて寝てしまった,のいずれかである.本人が寝てしまっても予定稿が自動投稿されるように設定してから出発することにしている.
雨のトランジットモールは行ってもあまり意味が無いので,天候次第で変更の可能性があるが,訪問都市は以下の予定である.
リヨン, クレルモンフェラン, サンティティエンヌ, ディジョン, ブザンソン, ナンシー, カーン, トゥール, アンジェ, オルレアン, ヴァレンシエンヌ, ドゥア, ランス, パリ

バス・トランジットモール

ここは,カナダのバンクーバー.バスのトランジットモールがあるが,何故か,LRTのトランジットモールとは何となく様子が違う.
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何故か,横断歩行者が非常に少ない.時間帯の問題か?
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バス用のトランジットモールということを知らなければ,単に交通量の少ない道にしか見えない.
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TRANSPORT IN CANADA(フニクラ編)

都市交通関係者で時々話題になるのだが,海外に行くと遊園地の遊具のような都市内交通機関があちこちにあるのに,日本では少ない.
例えば,写真はカナダのケベック州のケベックシティにある交通機関だが,斜行エレベータというか,ケーブルカーというか,何とも簡易な斜面移動交通である.もちろん,有料.
Quebec07-155Quebec07-046日本の場合は,金を取って二地点間を輸送する軌道系の交通機関だと,鉄道もしくは軌道扱いになってしまい,様々な規制を受ける(・・・とともに,最近までは審議会を経ないと事実上整備できなかった).
じゃぁ,建物の一部をなす装置という扱いなら斜行エレベータになるのだろうが,そうすると料金を取りにくい.
海外で実用化されている種の交通機関なら基本的には問題ないはずだが,頭が硬くて都市内移動の利便向上の機会を逃してしまっていると思われる.

日本に本物のBRTは出来るか?(完璧なバリアフリー)

フランスのナントのBRTに使われている連節バスの出入り口である.
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客のいるところは路面では無くプラットホームである.全ての出入り口ではなく一部だけだが,ドアが開くと同時にスロープが自動で出てくる.ここまですればLRTとバリアフリーの程度はほとんど変わらない.もちろん,信用乗車方式なので車内を大旅行する必要もなく,乗ったドアからそのまま降りられる.
ちなみに,路面電車の近代化版LRTの場合は下の写真のようだが,使い勝手は大きくは変わらない.
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日本の「バリアフリー対応バス」はノンステップバスといえども必ず最初に段があり,手動で板を出してもらって渡してもらわない限り,一人では乗車することはできない.だが,写真のようなシステムなら人手を煩わせる必要がなく,気兼ねなく(心理バリアなく)乗降できる.
これなら鉄輪かゴムタイヤかを気にする必要はない.ところで,日本の「BRT」の定義って何だったっけ?

LRTを使ってみよう(PARK & RIDE編)

郊外から車で来ると,中心街は逆方向,「P+電車」は右へ曲がれという看板が出る.
IMG_6069
そのまま標識に従って「P+電車」方向に進むと…
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駐車場付きの電停があらわれる.
IMG_6073IMG_6086
ここから電車で中心街方向へ.
IMG_6113
なお,同じように写真を撮っていた地元のオッサンによると,ここの電車が雪景色の中を走るのは滅多にないらしい.彼曰く「おまえらラッキー」
2013年3月下旬,英国Nottinghamの様子.

LRTを使ってみよう(PARK & RIDE編)

郊外から車で来ると,中心街は逆方向,「P+電車」は右へ曲がれという看板が出る.
IMG_6069
そのまま標識に従って「P+電車」方向に進むと…
IMG_6070
駐車場付きの電停があらわれる.
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ここから電車で中心街方向へ.
IMG_6113
なお,同じように写真を撮っていた地元のオッサンによると,ここの電車が雪景色の中を走るのは滅多にないらしい.彼曰く「おまえらラッキー」
2013年3月下旬,英国Nottinghamの様子.

日本に本物のBRTは出来るか?(ナントの専用道)

フランスのナント市にはLRTが走っているが,LRTの4号線に乗ろうとすると,こういう乗り物がやってくる.IMG_3771
見てのとおり,バスである.いわゆる連節バスであるが,乗り場は「プラットホーム」があり,発車時刻の案内電光掲示,券売機,屋根付き待合室等々,乗り物がゴムタイヤ式であること以外,鉄輪式のLRTとサービス水準的にはほとんど変わりがない.走行路も完全に専用通路が確保され,バス専用道路か,もしくは一般車の車線とは分離帯で隔離されたバス専用レーンである.
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途中の停留所も,LRTの電停と何ら変わりがなく,線路さえ敷けば,そのままLRTとして運行できるほどインフラの整備水準が高い.
 
IMG_3929確かにこれならBus Rapid Transitである.ところで,日本の「BRT」の定義って何だったっけ?

トラム変幻自在(架線レス編)

路面電車は電車なので,エンジンで電気を発電しながら走るような特殊なものを除くとどこかで電気を集電しなければ走れない.ところが,場所によっては街路上空に電線がぶらんぶらんしているのは好ましくない場所がある.
例えば観光地や景勝地などの都市景観を気にするような場合であるが,こういうところに対応したLRTもある.下の写真はフランスのボルドーで,ワインで有名な都市である.
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特別な場所でなくとも,街路上空はスッキリしており,日本でも中心街の景観を気にしている場合はこういった方法が参考になる.
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では,電車の電気はどこから調達しているかというと,左右のレールの間にもう一本,集電用のレールというか金具があり,電車の床下の集電用の装置から電気を取り入れている.

DSCN1791もちろん,この集電用のレールを触っても感電しない.電車がやってきたことを感知して,電車の下になった場合だけ通電し,電車が行ってしまうと自動でスイッチを切っている.難点は,装置が複雑になるので,やや費用が割高になることと,複雑な装置が地面下に埋設されることになるので,街路が冠水しやすい日本の都市にはあまり向かない(あるいは,改良の余地がある可能性あり)ことであろうか.DSCN0701
この電車は,郊外部にゆくと屋根上の集電装置(パンタグラフ)から電気をとることも出来るようになっており,切り替え地点ではパンタグラフの上げ下げの光景を見ることができる.