風船や病院のMRI(磁気共鳴画像装置)などに欠かせない「ヘリウムガス」が世界的な供給不足に陥っている。
情報源: ディズニーから風船消えた ヘリウムガス、世界的な異変:朝日新聞デジタル
ヘリウムというと,リニアの超電導コイルに必須のガスだ.いったんヘリウムを充填してしまいさえすれば,日々の運営時の補充量は少なくてすむらしいが,風船や医療機器のMRIレベルへの供給が逼迫する状況下で,東京から名古屋や大阪まで延々と並べなければならないコイルの必要量のヘリウムは調達できるんだろか?(地上側コイルは超電導じゃなくて常電導っぽい)
車載の超電導磁石は1つあたり56リットルの液体ヘリウムが必要っぽい.編成あたり4個×16両=64個なので,編成あたり3584リットル.
大阪開業時には毎時9本運転で,概ね3時間で1往復するから27編成は必要.ということは少なくとも97キロリットルの液体ヘリウムが必要.
ところで,最新のMRIは7リットルの液体ヘリウムが必要のようなので,MRI約1万4千台分の液体ヘリウムが必要ということか.日本のMRI保有台数は8千台くらいのようなので,その倍くらいの液体ヘリウムが必要ということかな.
リニアの技術差し上げますから,ヘリウムよろしくね,みたいな感じらしいという話は時々聞くが,通常型の高速鉄道ですら導入に二の足踏んでいる国が,超高価なリニア導入するかな?
(「地表を500km/h?,飛行機でいいじゃん」みたいな発想じゃないのかな.彼の国は.カタパルト用とか,ミサイルの発射補助装置とかの軍事利用の可能性はありそうだが…尤も,そういう用途は浮上の必然性が無いので,永久磁石と常電導の磁石で十分かも.)
#かつて時々話題になっていた高温超電導の話は,最近どうなってるんだろう.液化窒素で冷却できるとかなり楽なんだけどなぁ.