LRTは床面が低いだとかが取りざたされるが,私が一番重要だと思っているのは「一日乗車券」だ.
日本のバスや地下鉄の一日乗車券は,都市により様々な値段が付いているが,概して高めの設定がされている傾向があり,あまり買う気が起きないことが多い.欧州の都市を訪問した際には,よく1日券を買うが,価格としては3回程度バスや地下鉄に乗れば元が取れる設定になっているケースが多い.
写真は,ドイツフライブルク市の一日乗車券,正確に言うと,24時間券である.大人1人と子ども4人までが乗れ,5.5ユーロなので,概ね800円といったところである.
都市によって扱いが違うのだが,チケットを買ったら停留所,もしくは電車やバスの車内出入り口付近にある「打刻機」に入れて使用開始時刻を記入する.上のフライブルク市の場合,確か買った瞬間から自動的に有効である.
あとは買ったときの有効範囲内なら乗り降り自由.間違った電車やバスに乗ったと思えば降りて引き返せばよい.いちいち運転席の横まで行ってチケットを見せる必要すらない.乗った入り口から降りればよい.この便利さは止められない.
一方日本では,チケットの売り上げをどう分配するかで揉め,信用乗車では無賃乗車があるのでは無いかといって揉め,磁気券では今後は改札機が対応できいと言っては揉め,将来ICカード化されるとICカードにはデポジットがいるのどうのと言っては揉め,さっぱり導入が進まない.良くいわれることだが,出来ない理由を見つけ出すのが得意技なのが日本人である.