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ここは駅でした

パリのオルセー美術館.広々としたドーム内の展示場は,かつての駅そのもの.

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「オルセー駅」の名残は,この大時計でわかる.

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駅だと言われて,あらためてエントランスを見ると,それっぽく見えるから不思議.

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この駅からどこに向かう列車が走っていたかというと,セーヌ川側の時計の下に答えが書いてある.

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「Paris-Orleans」つまり,ここからオルレアン行きの列車が発着していた.今は,オルレアン行きはセーヌ川に沿って5kmほど東に行ったAusterlitz駅になっている.

数十年前の時刻表を見ると,ちゃんと,このOrsay駅を出た列車はAusterlitz駅を経由してオルレアンに向かっている.(ということは,道路になっているセーヌ河畔は,昔は線路か? 加茂川沿いの京阪電車みたいだな.)

こういうのを見てしまうと,日本の駅って安っぽいの多いな,と思ってしまう.

ナゾの駅名@パリのメトロ

以前から不思議に思っているパリの地下鉄の駅がある.メトロ6号線にある駅で,ベルシー駅の近くにこういう地下鉄駅がある.

その名も…

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…何が不思議かわからないって?

じゃぁ,Googleの自動翻訳で,フランス語→英語に変換してみよう.

「Quai de la Gare」→「Station’s platform」

日本語に直接変換しても意味不明なので.まずは英語だ.

次に,これを英語→日本語に変換してみよう.

「Station’s platform」→「駅のプラットフォーム」

つまり,地下鉄「駅のプラットフォーム」駅なのだ.じゃぁ,この地下鉄駅のホームは,「Quai de Quai de la Gare」なのか?という点は不明.

そんだけ.

#「Quai」は「ホーム」の他にも「川岸」と言う意味もあるらしい.「川岸駅」の模様.

ナントの乗換拠点

よく,LRTを紹介する際には「電車とバスが同じ平面内で乗り換えられます」みたいな写真を示すことが多い.

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確かにそういう構造の拠点は多いのだが,もっと引きの構図で撮ってみると…駐車場併設だったりする.

交通拠点なので,自動車との乗り換えも当然,という発想かな.

ストラスブールの「鉄の男広場」も円形モニュメントのある広場の地下は駐車場だね.

大学の構内

日本ではまず見かけない大学の設備が「構内を走る路面電車」である.

日本でも最近はたまに「構内を走るバス」は見かけるようになったが,路面電車はまだ見ない.

この大学の構内には…

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写り込んでいる建物は,大学の施設である.

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電停からまっすぐ進むと,校舎,という感じか?

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時折,構想としては日本でも聞くんだが,まだ実現した大学はない.

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写真はボルドー大学の構内.電停が5−6箇所ある.

ニース駅の大屋根

ヨーロッパの駅のホームには大屋根がかかっていることが多い.最近では日本でもJR大阪駅のホームにかかっている.

多くの大屋根は角張っている…というか円弧が浅いのだが,フランスのニース駅の大屋根はまぁるい

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きれいなアーチになっている.

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架線柱が無くて,ケーブルでトロリー線を支えていることもスッキリ感に影響しているかな.

路面電車の地下線

タイトルが,それ自身,矛盾しているじゃぁ無いかという指摘は置いといて,海外のLRTについて調べているとしばしばお目にかかるのがこういう施設.

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路面電車の地下線である.日本ではまずあり得ない.

なぜ日本ではあり得ないかというと,日本では原則として鉄道整備は独立採算であるからだ.つまり,地下線をつくったならば,その建設費を運賃で払わなければならない.

例えば1kmの地下線を100億円でつくったとしよう.この100億円を運賃で支払うとする.地下線に乗り入れてくる電車の客は,平均5km乗車して200円支払ったとすると,1kmならば40円分である.

100億円÷40円/人=2億5000万人

電車には毎便100人ずつ乗っていたとすると…

2億5000万人÷100人/便=250万便

往復計で5分ごと,朝6時から24時までの18時間運転されていたとして…

18時間×(60分÷5分/便)=216便/日
250万便÷216便/日=11574日=31.6年

運賃を全額建設費の支払いにまわしても30年以上かかる.車両費や電気代,保守費,人件費,利払い等々の入っていない段階でこれであるので,事実上,運賃で地下線の建設費を払うなんてのは不可能である.

そもそも,朝から晩まで5分ごとにほとんど満員のLRVが走ってくるとの設定に無理がある.

つまり,こういった「路面電車の地下線」は独立採算の下ではできない施設,ということになるわけだ.インフラ整備の根源的な考え方が違う,というお話.

ほぼ同じ区間に高速バス路線が複数あると…

徳島駅前から大阪へとバスに乗ろうとした.ここの区間は明石海峡大橋が開業して以降,徳島-舞子-三宮とか,徳島-梅田-なんばとか,徳島-なんば-梅田とか高速バス路線がいくつかあって,バス会社も異なっていたりする.

バスのことはあんまり詳しくないので,「高速バス」と大きく書いている案内所に行って聞いてみる.

私:大阪に行きたいんですけど…
案:19時30分で舞子に行くか,19時45分のなんば経由梅田行きか,20時の梅田経由なんば行きかですね.うちのバスなら20時発ですけど,19時45分はあっちの乗り場で運転手に直接払って下さい.

どうやら,行き先によってバス会社が違うようである.ということで,「あっちの乗り場」に行ってみる.

私:大阪に行きたいんですけど.
別:大阪のどこですか.
私:梅田に行きたいんですけど.
別:乗車券は持っていますか?
私:いいえ.
別:じゃぁ,運転手に直接払って下さい.でも,梅田ならあっち(最初にたずねた乗り場)の方から出る20時発の方が早く着くかもしれませんよ.直接梅田に行きますから.
私:あっ,そうですか.じゃぁ,あっちに行ってみます.

どうやら経由地の違いによって着く時刻が違うようである.再び元の案内所へ.

私:大阪の梅田に行きたいなら,こっちの20時発の方が早いって聞いたんですけど.
案:そうですか.じゃぁ,3700円です.

そうして,ようやく手書き領収書のような乗車券を入手したのであった.

私:乗り場はどこですか?
案:あっち(梅田に行くなら20時発の方が早いと教えてくれた乗り場)の1番です.

別会社であってもちゃんと客の質問には答えられているという点では評価できるんだが,結果としてはあっちの乗り場に行ったりこっちの乗り場に来たりとタライ回し状態になってしまっていることは確かで,輸送サービス部分そのものはともかく,インフラ部分の弱さを感じた瞬間であった.

やっぱり,鉄道って楽だわ.

 

廃線跡てくてく(下流方向)

今度は下流方向である.

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しばらく歩くと,幅員が広くなる.ここは駅跡.旧武田尾駅.

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振り返ると,右奥が駅構内,左奥は昔の駅前商店群であろうか.

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ふたたび歩くと…これって鉄道橋だよね.

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まくら木が残っている.

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そして再びトンネル.レンガ巻きの小さなトンネルだ.

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トンネル内から入り口方向を振り返る.

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内部は,下半分は石垣構造,上半分はレンガのアーチのようだ.

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まだまだ廃線跡は続き,最終的には宝塚駅の隣の生瀬まで続くが,お散歩ここまで.

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廃線跡てくてく(上流方向)

保津峡とよく似た雰囲気の別の駅.川の上にホームがあり,駅の両側がトンネルである.福知山線の武田尾駅.

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なぜ似ているかというと,実は同じ主旨でつくられたからである.保津峡駅は京都市街と郊外の亀岡駅との間を走る山陰本線上にあり,元々は現在の嵯峨野観光鉄道の走っている線路であったが,単線の上,川沿いだったために速度が遅かった.そこで,複線電化するとともに渓谷部分はトンネルと橋梁で真っ直ぐに突っ切る線形に改良され,保津峡駅は橋の上の駅になった.おかげで亀岡では京都の郊外住宅都市開発が進んだ.

武田尾駅も同じく,武庫川沿いの曲がりくねった福知山線の単線線路をトンネルと橋梁で真っ直ぐ貫くことで路線改良し,おかげで三田が郊外住宅都市としての地位を手に入れた.その途中の駅が武田尾である.

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駅を出て武庫川の上流方向に歩く.もちろん,道路は線路跡を舗装したものである.そんなわけで,トンネルも…鉄道トンネルそのものである.

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現役だった頃は,こういう風に見えていたかも.

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トンネルが転用されているのは途中までで,そこから先は軌道が撤去されているが,ほぼそのままである.

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途中の明かり取り穴(?)から歩行者は横に出されて,自動車もトンネルの土手っ腹に開けられた穴から武庫川に架かる橋へと出される.

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上流側探索ここまで.