レールのクリップ留めというと,昨今のパンドロールあたりを思い浮かべるが,中にはこんな変わったクリップ留めもある.
木製のマクラギに,特殊な金具を打ち込んで,その金具の一部を曲げてクリップ代わりにしてレールを固定しているのかな?
使用箇所はこんなところ.
行き止まり式の駅の線路.必ず低速運転するので,こういった簡易なタイプでも問題ない,ということだろうな.
(ドイツ シュツットガルト中央駅)
レールのクリップ留めというと,昨今のパンドロールあたりを思い浮かべるが,中にはこんな変わったクリップ留めもある.
木製のマクラギに,特殊な金具を打ち込んで,その金具の一部を曲げてクリップ代わりにしてレールを固定しているのかな?
使用箇所はこんなところ.
行き止まり式の駅の線路.必ず低速運転するので,こういった簡易なタイプでも問題ない,ということだろうな.
(ドイツ シュツットガルト中央駅)
ドイツにも新幹線のような高速専用線は存在する.ところが,全国的にICEのサービスを展開している割には高速新線は非常に少ない.
その理由は在来線改良にある.
元々200km/h近くで走行できる路線が多いため,ちっと改良するだけで300km/h運転は無理だけれども,200km/h台の運転は簡単にできてしまう.
そんなわけで,結構あちこちで線路改良工事を見ることができる.
これは,ミュンヘン-アウグスブルグ間の区間.ここは線増で遅い列車と早い列車の線路を分離しているように見える.
線路自体はほとんど真っ直ぐなので,緩急分離するだけで十分高速運転対応の路線になりそうだ.
もちろん,信号システム等は高速運転用のものが導入されていると思う.
駅はというと,構造が複雑で建設費が高価なため,そのまま使い続けていることが多い.
日本では,「高速鉄道=高架の高速新線」になっているが,いろいろと創意工夫の余地はあると思う.現時点では,知恵が足りないかも.
このお話.
JR東海は、リニア中央新幹線の大阪延伸を前倒ししても、中間駅を奈良市付近とする今の計画を変更しない方針だ。京都の政財界が求める京都経由のルート案には応じない。カーブがきつくなって走行速度が落ちるなど…
情報源: リニア中間駅は奈良 JR東海「京都だとカーブきつい」:朝日新聞デジタル
まぁ,方便なんですけどね.
東海道新幹線の真下にトンネル掘るつもりなら「速度落ちるような曲線」になるけど,西山の裏側から箕面方面に抜けるのなら,十分緩い曲線で大丈夫なんですけどね.
リニア新大阪駅を東西方向じゃなくて,南北方向にすれば難なく線形が決まるし,東西方向だったとしても,そもそも新大阪駅の直前すぐまで500㌔運転するわけじゃ無いので,新大阪駅の手前の曲線の半径は8000メートルも無くても大丈夫.
ところで品川駅近辺のカーブって8000メートルもあったっけ? しばらく半径数百メートルの東海道新幹線の曲線直下を進むつもりだよね.
新聞の取材って,このレベルの方便にツッコミもできないクオリティなのね.
#変な方便使ってないで,サービス業なんだから顧客たる沿線地域とちゃんと向き合った方がいいと思う.民営化して「自由だ!」と思い込んでいるようだが,許認可地域独占事業で事実上の需給調整対象事業なので,地域には他に選択肢が無い.自治体の向こう側には顧客がいることを忘れない方がいいと思う.顧客に不安を感じさせてしまうサービス業って,どうなんだか.沿線に対するサービス提供の長期的展望が示せていない,ということだよね.
こういう記事があった.
自民党は3日、7月の参院選へ向けた公約を発表した。日銀のマイナス金利政策を活用して、官民合わせて5年で30兆円の資金をリニア中央新幹線の大阪への延伸前倒しや整備新幹線の建設などに投じる。 民間では困
情報源: 自民が参院選公約 5年で30兆円投資、リニア延伸前倒し :日本経済新聞
「5年で30兆円の資金をリニア中央新幹線の大阪への延伸前倒しや整備新幹線の建設などに投じる」がほんとなら,ものすごいことだ.
整備新幹線,リニア,新幹線の基本計画線,その他幹線の改良など,全部合わせても40兆円ほどでできてしまったと思うので,30兆円も投資するなら,幹線鉄道がらみの懸案事項はすべて解決.
…といけばいいのだが,たぶん,総額30兆円の投資で,その一部がリニアや整備新幹線の建設費にまわるというものだと思う.
記事本文を見ると,奨学金の話や開かずの踏切対策なども列挙されており,これら以外にも投資先はあるのかな.目立つ新幹線を標題にしただけという,やや精度の低い記事.
なお,財投債は返済を前提としたものなので,いわゆるプライマリバランスには影響しないらしい.
ついに,スイスのゴッタルトベーストンネルが開通した模様.
スイス・アルプスを南北に貫く全長57・1キロの「ゴッタルドトンネル」が1日、開通した。日本の青函トンネル(53・9キロ)を抜いて世界最長の鉄道トンネルだ。開通式には、スイス政府首脳や、近隣のメルケル…
情報源: スイスに最長の鉄道トンネル開通 青函抜き全長57キロ:朝日新聞デジタル
ということは,3日前に通ったこのトンネルは「世界最長トンネル」の”最後の姿”だったということか.
実はスイスは新幹線相当の線路がほとんど無い国であり,その中でもまとまった高速新線相当になるのが今回のゴッタルトベーストンネルである.
何で「ベース」という名前がついているかというと,通常はトンネルをなるべく短くするために線路は山を登って,いよいよ登れなくなると最小限のトンネルを掘る,というのが基本だ.だが,この「ベース」トンネルは山のベース,つまり,下の方をわざわざ長いトンネルで抜けており,山を登らずになるべく緩やかな勾配で山地を抜けることを目的として建設されている.つまり,実は貨物列車対応のトンネルなのである.
スイスの自然豊かなアルプスを自動車の公害から守るため,鉄道貨物を通しやすくしたわけだ.
日本も環境対策を前面に押し出して鉄道建設した方がいいかも.
リンク先の記事には,貨物列車優先だという話は書いてあるが,その背景政策までは追い切れていない模様.