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ちょっと悔やまれる構内配線

KTR宮津駅の構内配線のお話.下の写真は宮津駅の西側を写したものである.

奥へと線路が2本延びているが,右は宮津線天橋立方面,左は宮福線福知山方面である.ホームは3面4線になっており,写真左側(奧)から右(手前)へと順に,[4番線]福知山方面からの折り返し用,[3番線]福知山方面←→天橋立方面直通用,[2番線]宮豊線天橋立方面,[1番線]宮舞線西舞鶴方面というのが標準的な使い方である.

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さて,何がちょっと悔やまれるかというと,2番線の天橋立方面の線路をそそのまま西に進むと,3番線からの合流,安全側線,1番線と合流し,天橋立方面に進む.この安全側線であるが,そのまま宮福線福知山方面への渡り線になっていれば2番線と3番線の両方を福知山方面←→天橋立方面直通用に使えて,ダイヤの組み方が断然楽になる.

元々,宮福線を電化して高速化する際には2番線と3番線の間の片渡り部分は両渡りで計画されていた.片渡りに比べると両渡り(シーサスクロッシング)は非常に高価なので,工費の節約のために片渡りに変更されてしまった.原案どおりなら,やはり2番線と3番線の両方を福知山方面←→天橋立方面直通用に使えた.

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今さらながら,ちょっと悔やまれる構内配線である.

(…という,ちょいと細かすぎるネタ)

南海電車の紀ノ川鉄橋

南海電鉄本線で難波から南へ約1時間.もうすぐ終点の和歌山市駅というところに,割と長い鉄橋がある.

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紀ノ川に架かる鉄橋で,中央がトラス橋,両岸付近がガーダー橋になっている.

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南海が開業した際に架設された鉄橋で,明治以降架け替えされていないので,結構古い.上流側の阪和線の紀ノ川鉄橋は一足先に架け替えされたんだが,これは河川改修事業の一環として架け替えられたそうである.

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南海の方の紀ノ川鉄橋の架け替えの予定は今のところ無いらしい.安全性はしばしばチェックしているそうで,まだまだ大丈夫とのこと.

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立派な鉄橋なので,架け替え費用が大変そうだな.

インドネシア高速鉄道:日本のコピー

ほーらね.予想通り.言わんこっちゃない.

昔から知的財産に関する意識の薄い自治体などが,コンサルタントにプロポーザルをつくらせるだけつくらせて,実際の発注を単なる価格の安いところにしてしまって,アイデアを盗まれるというケースは良くあったが,これはその国際版だな.

こういうことを防止したいのなら,肝心な部分の手の内は見せないようにしておいて,他国のシステムでは実現できないようなプロポーザルを書いておくこと,ですね.

日本の新幹線では実現できるが,中国の高速鉄道車両では実現できないこと,それを考えて計画に盛り込んでおくこと.でないと,こういうことはまだまだ続く.

中国でできなくて,日本でできそうなことは,ハードウェアではなくて,メンテナンスのノウハウとか,人材育成あたりかな.

開削工法のトンネルを外側から見ると…

かなりマニアックなお話.

地下鉄を掘るとき,深いところなら山のトンネルと同じような丸いトンネルになるが,地表から浅いトンネルの場合は,四角い箱形のトンネルになる.

なぜそうなるかというと,地上から電車が走れるだけの大きな溝を掘り,コンクリートで溝の底と側壁を作ったらフタをして表面を舗装して道路にしてしまって終わり,という工法になる.そんなわけで,四角い形になる.

この写真は,地下鉄ではなくて地下高速道路の建設現場だが,同じ方法なので,写真の上の方の地上は道路である.そして,その下で大きな溝が掘られている.

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さて,もしもその四角いトンネルを外側から見ると…四角いコンクリートの塊.実は,別の地下通路が露出したものがこの写真.

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下側に潜ると…つまり,開削工法で高速道路を作ろうとしたら,そこには別の開削工法で作った地下鉄状の線路があったので,仮支えしながらその下を掘っているところ,という状態である.

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この「地下鉄状の線路」は正確には地下鉄ではなくて,地下を走る工場間の物資運搬トロッコ線とのこと.大きな工場にはそんな秘密の貨物線があるということも驚きである.時々,ゴロゴロという何かが走っている音がする.

パリ北駅前のホテルのロビー

パリ北駅前のホテルのロビーにはこんなモニターがある.

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フロントデスクのすぐ右隣のモニターの内容は,北駅構内の発車案内そのもの.まるで空港の構内店舗等にあるフライト案内のサービスと同じである.

拡大するとこんな感じ.

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アムステルダム行き列車の発着ホームが決まったようだ.駅まで道路を挟んで向かい側である.日本にも駅直結のホテルがあるが,こういうサービスがあっても良いよね.

 

再び,ソニーのフェリカ担当様へ

再び,ソニーのフェリカ担当様へ.

同じ話で恐縮だが,またもや紙製のICカードに遭遇しましたのでご報告します.

今度はフランス北部のランス(Reims)です.一日券4€(運賃3.85€+券そのもの0.15€)で販売されておりまして,外見はこんな感じ.

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裏返すとこんな感じで,4回まで再チャージできる模様.

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陽光に透かしてみるとこんな感じで,ループコイルとICチップのようなものが見える.

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100kg越の人が8年間にわたって尻の下に敷いても大丈夫なだけの耐久性も大事だが,耐久性を下げてデポジット料金をほぼゼロにして,一見さんでも使えるようにするのも大事な視点じゃないのかしら.(特に海外にシステムを売り込みたいのなら)

 

例の「Liège」駅のデザイン

車窓から見たまま.

例の「Liège」というベルギーの都市.無知な方はどこの田舎の小都市だ,などと言っていたが,ちゃんとフランス-ドイツ間の国際特急の停車する都市である.

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駅舎までは確認できなかったが,ホームの大屋根の構造が他駅とは明らかに違っており,デザインは凝っているようである.

そりゃぁ,怒るわな.

高速鉄道の「機内食」

例の国際特急に乗った.日本では食堂車はどんどん廃止されているが欧州の特急列車では,食堂車が連結されているものが多く,無くても軽食の提供設備はほぼ必ずある.

ケルン→パリ間で乗ったThalysの場合は軽食の提供設備もあるが,一等車の場合は飛行機の機内食のようなものが出てくる.

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出発してしばらくすると,各席に出される.味は機内食以上でも以下でも無く,それそのものである.

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日本では事前に弁当を持ち込むか,車販で弁当を頼むしか手が無いが,都市間輸送における供食というのは,実は重要な要素なんじゃ無いかと思う.最近は,車販を省略する特急列車も多くなってきており,かといって駅の食堂等もショボく,メシをどこで食うかというのは長距離移動の大きな課題でもある.

 

地下鉄の中にある橋

パリの地下鉄駅の構内.まだ電車が来ていないのに,大きな音でガタンガタン.どこに電車が走っているんだろうか.薄暗かったので,手ブレがひどいが,それでも原因がわかる写真がこれ.

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地下鉄のトンネル内なのに,天井部分に橋の一部のような構造が見えている.プレートガーダー橋?

この橋の上を別の地下鉄が走っているようである.地下鉄の立体交差.

日本の地下鉄でも「この真下10cmほどのところに別の線路が走っています」等というのがあるが,ここは地下鉄トンネル内に別の地下鉄の線路が食い込んでいる.