ドイツ東部のドレスデンという都市にゆくと,時々,出入り口のないトラムがやってくる.
他のトラムは黄色だが,このトラムは青色で,「CarGoTram」と書いている.このトラムは貨物電車で,中央駅近くの貨物駅と中心市街を挟んだ向こう側にあるフォルクスワーゲンの工場とを結んで,自動車部品を運んでいるらしい.
よく見ると,「VW」のマーク付き.こういう活用方法もあるが,日本には柔軟な頭はないんだろうか.
(2011年3月現在)
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トラム変幻自在(ディーゼルトラム編)
路面電車というと「道路に線路を敷き,その上を電車が走る」というのが標準スタイルであるが,中にはちょっと変わった路面電車も存在する.
「ディーゼルトラム」というが,要するに電車ではなくてディーゼルエンジンで走る気動車である.路面軌道ならぬ路面気動車である.
比較的有名なのは旧東独のZwickauという都市であるが,実はここの路面電車は「電車」が基本である.郊外から来る鉄道線から路面に直通する系統があり,それだけが路面気動車で,あとは電車になっている.市内の電車は狭軌,乗り入れる「路面気動車」は標準軌なので,一部区間に路面の三線軌があり,そこをゴトゴトと「路面気動車」が走ってくる.
実はZwickau以外にも「路面気動車」は存在する.厳密には「シリーズハイブリッド車」と言った方が正確かもしれないが,路面電車区間は電車として走り,郊外鉄道線で非電化区間を走る場合だけエンジンを吹かして発電して走るものがある.それが,これ.ドイツのカッセルの電車で,郊外線から乗り入れる系統である.カッセル大の先生に教えていただくまで,全く気付かなかったが,駅で観察すると確かにエンジンの音がしているものもある.
屋根の上をよく見ると,電車らしからぬ「排気口」があり,周辺がススで汚れている.
日本でも似たような形式の電車の試作車があるんだったっけ?
リニアモーターカー発達史
ML100試験車(1972〜)
研究所の構内を走行し,初の浮上走行に成功.速度は60km/h.人の乗車を想定して設計していないようだが,一応,座席があり,開発者の方がこっそり乗って走行したことがあるらしい.
ML500試験車(1977〜)
宮崎実験線で使われ,517km/h走行成功.ただし,座席はなく,コイルの装置にカバーを被せたようなもの.
MLU001試験車(1980〜)
はじめて客室を設置し,宮崎実験線で運用.405km/h運転に成功.
MLX01試験車(1996〜)
中央新幹線の基本計画策定時の試験車は「ML100」,公式に「中央新幹線=リニア」になったのは四全総(1987)からなので,その当時の試験車は「MLU001」.担当者の胸の内ではかなり早期の段階から「500km/hの中央新幹線を」と思っていたかもしれないが,公式にはこういう時代背景であった.
鉄道後進国ニッポン(非電化急行は160KM/H)
ディーゼルトラム(独:ZWICKAU)
システムの動作確認をかねて,ちょっと説明.
ドイツ東部のZwickauを走るトラムだが,電気運転ではなく,ディーゼル運転である.
詳しくは,また,後日.