サンフランシスコは坂のまち.ケーブルカーが有名だが,坂を登るのはケーブルカーだけではない.
だが,さすがに坂を正攻法で登るほどの登坂力は無いので,坂を横に迂回しながら登る.
線路を見ると,途中で踊り場のように見えているが…本当に踊り場である.
ぐいぐい登ってゆく.
右へ,左へ.
そして,坂の上へ.
LRTと路面電車の違いは,街づくり以外にもこの辺の基本性能の差も大きい.
踏切で良く見かけるセンサー.
覗き込むとこんな感じ.横断する道路の向こう側の機器とセットで,道路上の物体を感知し,踏切が鳴っているにもかかわらず線路上に物体があると信号機を赤にしたり,専用の警告信号機を点灯させたりする.
ただ,このセンサーは自動車程度の大きさのものの感知を前提に設計しているそうで,人がいても感知できないそうである.足腰の悪い老人などが取り残されても,感知できないらしい.
だが世の中探してみると人を感知するセンサーというのは存在していて,最近時々見かけるこの横断歩道マークの道路標識,下部にライトが仕込まれていて,歩行者の接近だけを感知して点灯する.自転車で通過したりクルマが来たりしても点灯しない.
たぶん,精度の問題でまだ踏切には採用できないんだと思うが,将来的には踏切も人感センサーの設置が望まれるところである.
サンフランシスコに走っている「BART」という鉄道,例の券売機の使いにくい鉄道である.
比較的高速運転しているが,第三軌条式の地下鉄である.
この高速地下鉄BARTは,サンフランシスコ市街だけでなく,海峡を渡って対岸の郊外まで続いている.地図上は下の写真の長い橋に沿って敷設されているが,BART用の橋はなく,海底トンネルで結ばれている.そんなわけで,海底トンネル通過中は数分間トンネルを走り続ける.(写真左の陸は島であり,対岸は奥の方に小さく写っている建物のあたりである.)
場所はここですね.大きな地図はこちら.
この海底トンネル,日本の青函トンネルや関門トンネルとは違い,沈埋トンネルである.結構長いトンネルでも沈埋トンネルで建設できるということのようで,日本でももっと活用されてもいいのではと思う.(長大トンネルは無理だけど)
下の写真に写っている設備群に,重大な間違いがあります.さて,何でしょうか?
簡単に解説しておくと,左側から順に,券売機(タッチパネル式),もう一つ券売機(タッチパネル式),あいうえお順点字運賃表,みどりの券売機プラス(タッチパネル式).
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答え… 点字運賃表があるのに,平面を押させるタッチパネル式の券売機ばかりなので切符が買えない人がいること.近距離でも何でもかんでもみどりの券売機プラスの電話機でお話ししながら買えってことなのか? でも代わりに遠隔操作してくれるのならともかく,操作方法を指示されるだけならやっぱり買えないよね.
あるいは,左端にあるインターホンで誰かを呼び出せってことなのか?
こんなんでいいのか?
JR木幡駅から線路に沿って北方に緑道が続く.元々は戦争中の火薬工場への引き込み線だったようである.この手の引き込み線は京都大阪間にいくつかある.木幡,祝園,津田,星田等々.いずれも航空写真でよく見ればそれっぽい廃線跡が見える.
JR駅からしばらくは緑道という緑に囲まれた歩道が続く.
数分歩くと,緑道は終わり…
右に曲がると例の「渡ったら死ぬで」の赤道の踏切もどき.左方向には人工的な堤が続く.
堤上を歩くと,2-3分歩いただけで行き止まり.「○○がありません」だそうだ.橋?
いったん堤を下りて,やや西へ.府道をまたぐ部分には橋が残っている.
ここから再び堤の上へ.JRの線路の方を振り返るとこんな感じ.橋の上は土と草で覆われている.
さらに西に進むこと,ほんの少し.すぐに行き止まり.
京阪電車を越える部分の橋が撤去されているので,探検ごっこはここで終わり.
この先は道路化されているようである.
米国の高速道路の入り口である.日本のように料金所があるわけではないが,代わりに信号機が付いている.
信号機には「青信号につき1台だけ」と注意書きがあり,左の標識には「赤信号の時にはここで停まれ」とある.
前方の高速道路が渋滞しないようにするための流入制御であるが,見たところ渋滞そのものはまだ発生していないようである.
日本でも都市高速の入り口でランプ閉鎖によって流入規制をしていることがあるが,日本の場合はそういうときには,たいてい渋滞がひどくなっている.
この信号機では渋滞しないように制御しているようである.
…だが,よく考えてみると,道路というのはみんなが使おうとすればするほど不便になる交通システムである.こう言うのも何だが,人口密集地域には向いていない,田舎向けの交通システムである.使う人が増えると利便性のブレーキがかかるネガフィードバックつきの交通システムである.
ここ20年,30年,日本でも高速道路を作りまくってきたが,未だ高速道路によって地域発展を遂げ,(IC附近だけ多少の賑わいはできたかもしれないが)疎な状態を脱したなどという話は聞いたことがない.
そして最近になって,あちこちで新幹線整備をという声が大きくなってきつつある.高速道路と空港だけではダメだということに気づき始めた地域が多いということだろうか.
300km/hで通過する新幹線.曲線にはカントというレールの内外高さの差を付けてある.
山陽新幹線以降の新幹線ではスラブ軌道というコンクリート板に金具を介してレールを取り付ける方法が採用されており,砂利でできた銅賞を調整する必要が無いのでメンテナンスの手間が少ない.
逆に,カントのようなレール位置の微調整が面倒なのだが,どうやっているかというとレールとコンクリート板の間に挟む金具で調整しているようである.
下の写真には線路が2本写っているが,奥の線路はホームに面したせいぜい70km/h運転できれば良い線路,手前が300km/h運転対応の線路である.両者とも曲線上なのだが,明らかに両者違っている.
まず,そもそものコンクリート板自体が手前の線路のものは少し傾いているのだが,さらに手前の300km/h対応の線路のレールには金具が挟まれており,かなり浮いている.
下の写真だと,その浮いているレールの浮き具合が左右のレールで異なっているのがわかる.この差がカントである.
学研都市線こと片町線の電車には4両編成のものと3両編成のものをつなげたものが走っている.
近年は車両間に目の不自由な方とか酔っ払いとかが転落しないようにガードが付くようになっているが,2編成をつなげた電車の場合は運転席同士が頭を突き合わせることになり,ガードが付いていなかった.
連結面になってしまった2両の前照灯を付けてみたりしていたが,そもそも見えない人には効果は無い.停車中に女性の音声が自動で流れて注意を促す試作的な編成もあった.
今日見た電車は,この先頭車同士がおでこを突き合わせる連結部分にもガードを付けているものであった.かっこわるくならずに,なおかつ実用的に良くまとまっている,と思った.