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国境を越える路面電車(2)

フランス東部のストラスブールの中央駅の地下から,D系統のトラムに乗って約30分.

ストラスブール市の郊外までやってくると,路面電車は橋を渡る.

 

橋を渡ったところはドイツのケールだ.

電停は多くの客で賑わっている.オレンジ色のはっぴのような服を着たおじさんは,どうやら券売機の操作方法を教えているようだ.まだ延伸開業して半年経過していないので,慣れない利用者が多いようだ.

この多くの客は何の目的でケールにやってきたのか不思議だったので,後をついて行ってみた…

しばらく歩くと,そこには,ケール市の中心商店街があった.

ここの「国際列車」は日常生活レベルでケール市とストラスブール市を結びつけたわけやね.

 

国境を越える路面電車(1)

日本ではあり得ないが,欧州の国境附近の都市が路面電車整備をして,その路面電車網を拡大させてゆくと端っこの方で国境を越えてしまうことがある.

割と古い方ではここ.

ドイツ西部のザールブリュッケン.市街を抜けると,ドイツ鉄道の線路を走り…

終点駅の手前に「RFF」の看板があり…

そして終点駅は…

フランスの駅だ.路面電車だが国際列車である.

元々は国鉄列車が走っていたような区間なので(実は本数は少ないが,まだ毎日数本は走っている),路面電車でありながらザールブリュッケンとサルグミヌ駅間はレールパスが有効だったりなんかする.

 

LGV東ヨーロッパ線が完成して…

LGVつまりフランスのTGV用の高速新線のうち,東ヨーロッパ線,つまりパリ東駅から東進してストラスブールに至る路線が,試験車両の事故などの困難を乗り越え,今年7月に開業している.

その結果,ナンシーやメスといった途中の都市には都市間列車があまり立ち寄らなくなり,駅の出発時刻表示がこういう感じになってしまっている.

たくさん列車が表示されているが,TGVはパリ行きの1本だけ.あとは予約不要の快速列車であるTERばかりだ.かつてならもう少しTGVはあったかと思うし,10年以上前ならCorail Teozなどの急行列車がたくさん並んでなかったかなぁ.

じゃぁ,表示されているTGV以外の列車に乗りたい場合はというと,上から2つ目の「68162」に乗ることになる.つまり,St.Leon通りのバス停からバスでTGV駅まで送迎というわけだ.

新線開業悲喜こもごも,かも.

(写真は朝のNancy駅.LGVができる前はストラスブールとパリを結ぶ幹線の途中駅だった)

 

Baden-BadenとRastatt間の不通-隣国では

ストラスブール駅のコンコースにこんな立て看板が…

例の不通区間に関する情報だ.TGVでもこの区間を通るものがあり,発着駅の変更や迂回がある模様.

特設ご相談カウンタもある…が事故発生してから結構日がたっているので,暇そう.

2両編成のディーゼル急行…140km/h運転でした

いつものことですが…

このドイツのザールブリュッケンからフランスのメスに向かう2両編成のディーゼル急行列車.ドイツとフランスをまたぐからか,前が赤色のDBの車両,後ろが青色のSNCFの車両.


…よく見ると「DB」を無理矢理消して「SNCF」ととってつけたように書いている.

ゴトゴトと走り出し,すぐに国境を越えて農村風景の中へ.

ぐんぐん加速して,140km/hへ.急行(RE/TER)とはいえ,そもそも小駅が廃止された結果残った駅だけを結ぶような形なので,実質的には駅間の長い路線の各駅停車.

日本の特急サンダーバードや特急ひたちよりも速くてワロタ.

 

新幹線にチャリ

新幹線への自転車持ち込みが「可否論争」になっているらしいが…

自転車ブームの裏で“新幹線に持ち込み”可否論争(2017/08/22 17:36)

http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000108274.html

 

単に日本の新幹線の設備が遅れているだけだよね.(↓)

http://jp.france.fr/ja/information/25238/

http://www.sncf.com/en/services/sncf-velo

 

パリをバイパスしてフランス旅行

フランスの鉄道網はほとんど完全にパリを中心に組み立てられている.地方都市間はほぼ全てパリで乗り換えなければ到達できない.ところがごく少数ながらパリを無視した列車が走っている.

例えば,フランス東部のアルザス地方のストラスブールからパリの北側にあるリールに行く場合,パリ東駅まで行って東駅〜北駅間を徒歩か地下鉄で移動し,北駅からTGVというのが標準コース.

ところがこういう列車もある.シャルルドゴール空港経由リールヨーロッパ駅行き.



ゴトゴト.到着.リールはリールでもユーロスターの発着駅の方.旧駅とは徒歩でも10分ほど.

リールで一夜を過ごした後,次の日は逆コース.

リールからシャルルドゴール空港までTGVで移動.パリを無視した移動だね.

なぜこういう系統があるかというと,国際空港アクセスとしてTGVが機能しているから.チケット類も統合されたサービスもあるので,異種交通機関を結合した有機的ネットワーク,とでも言うべきか.

一方東洋の島国では,いまだに手を結ぶことができずに,相変わらず(国際交通であっても)有機的ネットワークを築けない国があるんだってさ.

#パリは宿泊費が高いので,うまく旅程が組めれば費用節約.

世界有数の美しい駅の抱える平凡な問題

世界でも屈指の美しい駅とされる,フランスのストラスブール(ちなみに,日本の金沢駅も美しい駅).

この駅もまた抱えている,よくある平凡な問題はというと…







放置自転車問題.

 

きたねぇ.

世界共通の悩みの種の模様.