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空港の乗り物で実験?

空港には町中ではあんまり見かけない見かけない乗り物があったりなんかして結構面白い.

町中で運行するには,まだちょっと冒険が必要だけど,空港内ならなんとか運用できるということだろうと思う.

CDGにはVAL,上海にはトランスラピッド,チューリッヒには一見普通の新交通システムだがよく見るとケーブルカーというのがあったっけ?

それに比べると関空のはごく普通だが,これも側方案内方式の新交通システムなので,実は珍しかったりする.特徴は,壁伝いに走るので地上側に分岐器が不要で,車両側のステアリングで進行方向が決められる(左右どちらの壁伝いに走るか決めるだけで良い)…だったけな.

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ところで,最近,自動運転の自動車が話題になっており,信頼性が大丈夫かどうかなどが話題になっているとは思うが,実験的な交通システムは空港内で試験を兼ねてやってみるというのも一案かも.

自動運転のバスでターミナル間やゲート間を移動,とか.

(でも,エラーで航空機にぶち当たったりして,まちなかで試験する方が安全かも.)

大阪は副首都になれるか(かつての首都機能移転候補地との比較編)

副首都のロケーションのお話,今回が最終回である.

今回は,かつての首都機能移転候補地との比較である.副首都ということは,首都機能のバックアップを行う機能であるので,かつての首都機能移転候補地がそれに適している可能性が高い.すでに全国で数カ所が選定されるところまでは話が進んだ.

チェックポイントは東京都の同時被災の可能性がないか,単独での被災の可能性はどの程度か,新たに都市機能一式を1からそろえなくても既存の都市集積の機能を活用できるか,近傍の既存の都市の肥大化を招かないか,広域的なアクセスに不便はないか,などである.


【ロケーション】

具体的には「栃木・福島地域」「岐阜・愛知地域」が既に選ばれ,リニア新幹線を想定した交通整備を条件に「三重・畿央地域」も選ばれている.

栃木・福島地域は、概ね栃木県大田原市、黒磯市、那須町、西那須野町、塩原町、福島県白河市、須賀川市、表郷村、東村、中島村、棚倉町、石川町、玉川村、平田村、浅川町にわたる地域である。

つまり,東北新幹線沿線のこの範囲あたり,塩原盆地から白河盆地あたりである.

岐阜・愛知地域は、概ね岐阜県多治見市、瑞浪市、恵那市、土岐市、可児市、御嵩町、笠原町、愛知県豊田市、藤岡町、小原村、足助町、旭町にわたる地域である。

つまり,愛知県東部〜岐阜にかけてのかなり広範囲な地域である.

三重・畿央地域は、概ね三重県津市、上野市、鈴鹿市、名張市、亀山市、関町、河芸町、伊賀町、島ヶ原村、阿山町、大山田村、青山町、滋賀県水口町、土山町、甲賀町、甲南町、信楽町、日野町、京都府南山城村、奈良県月ヶ瀬村、山添村にわたる地域である。

つまり,三重県中央の山間部〜京都府南部の山間部にかけての広範囲な地域である.


【地震リスク】

いずれも密集地帯ではないので用地確保はできるとして,まずは災害,特に地震の面である.今回も,以前に参照したこのファイルを見ながら話をしよう.詳しい震度については,こちらのサイトの方が便利である.

栃木福島地域は,首都機能移転地の議論をしていた当時はともかく,今となってはここを移転先にしなくて良かった感が無いではないが,現状における今後の状況を見ると,震度6弱以上の地震が30年間に発生する確率は,3から6%の範囲が比較的多く,大阪周辺の各地と比べると京阪奈丘陵の西側区域が同程度であり,それ以外の大阪近辺の地区よりもこっちの方がマシである.

岐阜愛知地域については,首都機能移転候補地選定をしていた時代に比べて東海地震の想定震源区域が名古屋市に近い場所までかかるようになったことも影響して,震度6弱以上の地震が30年間に発生する確率は,6%を越えており,26%超の区域も多い.今となっては首都機能移転候補地としては地震の面では今ひとつである.大阪周辺の各地と比べると,大阪湾の埋め立て地は論外として,多くの選定地と同程度の危険度である.京阪奈丘陵がややマシである.

三重畿央地域については,伊賀市付近でややリスクが高く,全般的に伊勢湾に近い地域でのリスクが高いが,それ以外については京阪奈丘陵と同程度になっている.伊勢湾岸に近い地域は大阪周辺の多くの選定地と同程度の危険度である.

ということで,概ねであるが,安全な順に…

栃木福島≧京阪奈西≒畿央>京阪奈東≧大阪周辺各地≒岐阜愛知≒畿央東>大阪湾


【首都との同時被災】

東京都の同時被災の可能性については,首都圏直下地震との同時被災の可能性自体は各地ともほとんど無い.だが,南海トラフ地震については首都圏直下地震と大きな間を置かずに連続して発生する可能性が否定できないため,実質的に同時被災になる可能性がある.そうすると,栃木福島地域を除いて地震のリスクの高い地区(リンク先のサイトでの地震カテゴリーⅠ)は,それはすなわち首都圏と同時被災の可能性が高い地区ということになる.そうすると,概ね上に書いた順はあまり変わらない.

栃木福島≧京阪奈西≒畿央西>京阪奈東≧大阪周辺各地≒岐阜愛知≒畿央東>大阪湾


【都市機能活用】

近隣の都市機能を活用できるかという観点では,栃木福島地域は,首都圏まで結構遠く,そもそも首都圏が機能しない場合に活躍しなければならない都市なので,あまり期待できない.郡山が比較的近いが,高度な都市機能の活用という点では課題がありそうである.

岐阜愛知地域については,名古屋がさほど遠くなく,活用できる.しかし,前述のように名古屋は東海地震の想定震源域上になってしまっており,首都圏との実質的な同時被災の可能性を否定できず,やはり課題が残る.

三重畿央地域については,東部については名古屋依存,西部については京阪神圏依存である.名古屋依存については岐阜愛知と同様の課題があるが,西部については南海トラフ系の地震による京都の壊滅的な被災はないと思われるので幾分マシである.

都市機能活用という点では,こうではなかろうか.

大阪周辺各地≧大阪湾>京阪奈西≒畿央西>京阪奈東≧≒岐阜愛知≒畿央東>栃木福島


【広域アクセス】

栃木福島地域は,東北新幹線や東北自動車道沿線であり,一応高速交通は整備されているが,日本海側には出にくく,西日本へのアクセスも課題が多い.空港は福島空港まで1時間ちょっとといった距離であるが,国際便が多数発着できるような空港ではない.

岐阜愛知地域については,リニアができれば沿線になるとともに,中央自動車道もある.中部国際空港も1時間ちょっとである.だが,首都直下地震と南海トラフ地震がほぼ同時に発生した場合を考えると,名古屋を経由してのアクセスが難しくなる可能性があり,長野方面にしか出られなくなる可能性がある.

三重畿央地域については,リニアの沿線になる可能性があるとともに,新名神高速もある.東部については名古屋依存で中部国際空港が近く,西部については京阪神圏依存で関西空港が近い(が,いずれもやや遠く,程度問題).名古屋依存については岐阜愛知と同様の課題がある.

ということで,広域アクセスについては,こういう感じだろうか.

大阪周辺各地≧大阪湾>京阪奈西≒畿央西≒栃木福島>京阪奈東側≧≒岐阜愛知≒畿央東


…ということで,大阪以外ならリニア前提で畿央地区の西側,大阪周辺なら関空アクセス整備前提で京阪奈丘陵あたり,という結論になるかな.


大阪は副首都になれるか(広域ネットワーク編)

平時に置ける大阪の全国的,広域的な位置はさほど悪くはない.東西方向に交通路が通り,日本海側にも比較的出やすい.瀬戸内海を介しての交通も利用でき,四国方面には陸路の橋もいくつか架かっている.

しかし,大災害発生時を考えた場合,淀川の河口であることが災いして,副首都として全国的な機能を立地させるには,あまり条件がいいわけではない.「耐震補強すれば…」という意見も出てくるだろうが,周辺の建物やインフラを含めて全て新品に取り替えるわけにはいかないので,地理的立地条件は重要である.

大阪は副首都になれるか(平常時編)
大阪は副首都になれるか(用地確保編)
大阪は副首都になれるか(地盤編)
大阪は副首都になれるか(都市の位置関係編)
南海トラフ、超高層揺れ最大6m…長周期地震動
ONE OSAKAの都市計画・交通計画は妥当な案か(防災強化編)

さて,今回の検討は,用地確保編に書いた各地の広域アクセス性である.何度も書くが,「副首都」なるプロジェクト構想は大阪市や大阪府の地域振興策ではない.

【夢洲案】
大阪湾の埋め立て地の夢洲であるが,既存の新幹線駅は遠く,新幹線の路線を少々変更すれば駅ができるという立地でもない.リニアが大阪までやってきた場合,新大阪駅から延長してここを終点にできないこともないが,何とか利便を確保できるのはその路線だけである.国土幹線的な高速道路からも外れており,阪神高速から支線を伸ばせる程度である.三空港へは阪神高速経由でアクセスできるが,いずれも自動車頼みである.

ということで,広域利便性ははっきり言って悪い.

【伊丹空港案】
伊丹空港を廃港にする案である.既存の新幹線駅はやや遠いが,山陽新幹線の路線を付け替えて駅を作れば対応できないこともない.リニアが大阪までやってきた場合,新大阪駅から延長してここを終点にもできる.幹線的な高速道路も近い.伊丹空港を廃港にしてしまうので,国際空港へのアクセスは不便であり,首都の代役を果たすには少々能力不足は否定できない.ここから大阪の都心を経由して関空までの新幹線レベルのアクセス鉄道が欲しいところ.

ということで,夢洲よりはるかにマシだが,国際空港アクセスに課題ありと言ったところである.

【万博記念公園案】

万博記念公園を転用する案である.既存の新幹線駅はやや遠く,東海道新幹線の経路変更をするにも少々離れている.リニアや北陸新幹線が大阪まで達する場合,ここを経由するようにした上で,駅を設置する必要があろう.高速道路については非常に便利である.空港については,伊丹空港へは高速道路経由ですぐであるが,関西空港へは遠いため,上記のリニアや北陸新幹線を関空まで延ばす必要がある.

ということで,万博記念公園を活用する案も,国際空港アクセスには課題がある.

【陸上自衛隊信太山演習場案】
信太山演習場の転用案である.既存の新幹線駅は遠く,近くを新幹線の線路が通っているわけでもない.なので,リニアや北陸新幹線が大阪まで達する場合,大阪の都心を経由した上でここに達する必要がある.ここまでリニアや北陸新幹線が来るのなら,関空はすぐなので,結局関空まで路線整備をすることになる.高速道路については阪和自動車道があるので,一応大丈夫.空港については,伊丹空港は遠いが,関空は至近である.

ということで,関空は近くていいのだが,結局リニアや新幹線などを延伸する羽目になりそうな立地である.

【巨椋池跡地案】
巨椋池跡地案である.既存の新幹線駅は遠く,近くを新幹線の線路が通っているわけでもないので,リニアや北陸新幹線が大阪まで達する場合,ここを経由した上で大阪まで達する必要がありそうである.リニアをここ経由にした場合「奈良市付近」かどうか議論になりやすい位置である.高速道路については各方面とも非常に便利.空港については,伊丹空港は遠く,関空については距離があるのでリニアか北陸新幹線を大阪以遠に延伸してアクセス鉄道とする必要がありそう.

ということで,この案でも国際空港アクセスには課題がある.

【陸上自衛隊祝園分屯地】
祝園分屯地案である.巨椋池と広域利便性の性質は似ている.既存の新幹線駅は遠く,線路も遠いので,リニアや北陸新幹線が大阪まで達する場合,ここを経由する必要がありそう.ただし,リニアについては,ここなら「奈良市付近」の範疇には何とか入りそう.高速道路については一応何とかなりそう.空港については,伊丹空港は遠く,関空についてはリニアか北陸新幹線を大阪以遠に延伸してアクセス鉄道とする必要がありそう.

ということで,この案でも国際空港アクセスには課題がある.

【陸上自衛隊長池演習場】

長池演習場案である.祝園分屯地案と広域利便性の性質は似ている.既存の新幹線駅は遠く,線路も遠いので,リニアや北陸新幹線が大阪まで達する場合,ここを経由する必要がありそう.ただし,リニアは,「奈良市付近」か議論になりそう.高速道路は新名神が横を通る見込み.空港は,伊丹空港は遠く,関空についてはリニアか北陸新幹線を大阪以遠に延伸してアクセス鉄道とする必要がある.

ということで,この案でも国際空港アクセスには課題がある.

以上のように,ほとんどどの立地に共通するのは国際空港アクセスである.唯一関空の近い信太山演習場案であっても,こんどは陸上交通の面での鉄道の広域アクセスに課題があり,結局は関空までリニアか新幹線を作ることになりそうである.

ということは,関空への高速鉄道整備は副首都機能の立地が大阪府下および近隣である限り必須のプロジェクトであることがわかる.そうすると,立地場所を選ぶには国際空港アクセス以外の面での優位性から選ぶことになりそう.リニアや北陸新幹線の経由上に無理なく立地できるところとなると,この中では万博記念公園案,祝園分屯地あたりが合格?


初夢鉄道答え合せ(鉄道航空融合編)

最後に鉄道航空融合編の答え合わせである.

海外出張の帰路である.航空搭乗券は現実世界では正式な紙券が廃止されているが,夢の中ではさらに進んでおり,ICカード搭乗券になっている.顔写真等の個人情報とともに搭乗便および座席が書き込まれており,券面には感熱式の概要表示もある.ICカード登録の顔情報と旅券の写真情報と実際の顔の三つが一致しないと飛行機に乗せてもらえない.

すでに関東の普通車グリーン券をICカードで買うとカードに購入情報が書き込まれて車内でセンサーにタッチするだけで良くなっているので,これを進化させればできないことはなさそう.実現はそう遠くないかも.旅券と国際航空券の融合という方向性もあるかも.

今回の帰路の経路は,FRA->HEL->KIX->KYOである.つまり,独フランクフルト発,ヘルシンキ乗換,関空着,それからそのまま鉄道に乗って京都まで.昨今の鉄道と航空の有機的結合政策によって,国内大都市主要駅にも空港のレターコードが割り当てられ,ICカード1枚で乗れるようになっている.予約情報は旅行会社のカウンタか,自宅のPCに繋いだカードリーダでICカードに書き込める.

国内航空路線の代わりに幹線鉄道網が組み込まれている例は,日本ではまだ無いが,欧州では独仏などで既に実現し始めている.残念ながら,日本での動きはないものの,こういった融合に関する書籍は発売されたようである.

関空から京都までは,特急はるか,ではなくて新幹線である.毎時4本が関空から大阪経由京都まで走っており,その先は2本が東海道新幹線直通,残りが山陰新幹線方面と北陸新幹線方面である.大阪経由の山陽新幹線直通と,向きが逆であるが四国方面行きもある.これら列車の運行会社は航空会社と提携しており,通常の列車便名とともに航空便名もついている.いわゆる共同運行便である.

航空便名が付いた列車はまだ日本では走っていないが,関空新幹線の話は私案レベルでは出てきた(しかも,北陸や四国の各新幹線が関空乗り入れ可能な形態).

関空以外にも高速鉄道が乗り入れいる国際空港があり,成田空港にはスカイアクセス線経由で,ミニ新幹線タイプの新幹線電車が各方面から乗り入れている.羽田空港は東北方面から東海道新幹線の車両基地の横をかすめる線路を経由して新幹線が乗り入れている.もっとも実現が早かったのは福岡空港の国際線ターミナルであり,第二滑走路開業に合わせて博多駅から単線の新幹線が乗り入れ可能な線路が建設された.

関空以外の高速鉄道乗り入れの話は,残念ながら全く進んでいない.

#なお,一連の夢が正夢か逆夢かは定かではない.

全般を通じて,逆夢はあまり無さそうで,話が進んでいないものが多かった.だが,いくつかの話は正夢になりそうな感じでもある.さて,来年はどうなるだろうか.

 

大阪は副首都になれるか(用地確保編)

前回は副首都の立地場所として,平常時における大阪は悪くないという話であった.今回は「大阪に副首都としての機能を受け入れる空間はあるのか」という話である.要するに用地確保の問題である.

すでにNHKや日銀といった一部の機関は非常時に大阪で全国的機能を代替できるように準備しているという話があったかと思うが,最も重要なのは日本政府そのものの各省庁等をはじめとする機関である.これら機能とほぼ同じものを大阪に立地させるには,(ハコモノ云々という話はあるものの)やはりある程度のハコは用意しなければならない.

東京の霞ヶ関地区(およびその周辺の官庁街)と同程度の面積が確保できるかどうかが一つの目安だろうか.概ね1.5-2㎢程度か.

以下,地図のスケールは全て同じである.


【夢洲案】
大阪府下で探してみると,まず考えられるのは大阪湾の埋め立て地である.大阪湾の埋め立て地である咲洲や舞洲には既にいろいろと立地してしまっているので,夢洲なら今のところがら空きである.「統合型リゾート」と称するカジノ候補地でもある.面積的には十分広い.

だが,カジノはともかく隣の咲洲の高層ビルを大阪府庁舎にしようとして失敗したという黒歴史(長周期地震動に弱かった)がある.津波は大丈夫かな? その上,交通アクセスも今のところ道路が1本,ヒミツの地下鉄トンネルが1本という状況なので,かなり不便である.決定的なのは広域交通の弱さで,新幹線駅まで40-50分以上かかる.

【伊丹空港案】
これについては,ずいぶん前から伊丹空港を廃港にして跡地を首都機能移転先にする構想がある.

航空ネットワークの関空への完全集約が必要なので,”口撃”されている通常型新幹線の関空乗り入れが必要であるばかりか,この地区から関空へのアクセス交通整備が必須である.JR宝塚線や阪急伊丹線,阪急宝塚線など通勤鉄道線が近隣に複数あるほか,山陽新幹線も近いので路線をちょっと曲げれば新幹線駅を設置することも困難では無い.高速道路も至近である.大阪や阪神圏の市街地にも近い.ただし,ここを転用してしまうと京阪神圏の空港は全て海岸地帯になり,地震災害時には同時に空港が使えなくなる可能性がある.

【万博記念公園案】
結構便利な位置だが,公園をつぶすことにはいろいろ意見が出そう.

高速道路は至近であり,モノレールや通勤鉄道もある.万博開催期間中には地下鉄が臨時で延伸されていたこともあるので,その気になれば地下鉄もOKであるほか,阪急千里線も近い.新大阪はやや遠いので,東海道新幹線をひん曲げるか,これからつくるリニアの経路をひん曲げるかする必要があるかも.空港は大阪空港まで割と近いものの,関空へのアクセスの課題は多く,迅速な移動が難しい.

【陸上自衛隊信太山演習場案】
やや南北に細長いが面積はある.自衛隊の移転が必要.

近隣に阪和線や泉北高速鉄道線があるので,通勤輸送の確保は何とか可能そうに思える.高速道路はすぐ横を走っている.だが,広域アクセスは課題が多く,新大阪は結構遠いため,リニア新幹線を延伸してここまで引き入れるか,例の”口撃”されている通常型新幹線の関空乗り入れ線をこの地区経由にする必要があると思われる.山陽新幹線方面からは,なにわ筋線を新幹線対応で建設してここまで直通させる必要がある.

以上が大阪府下のまとまった土地であろう.いずれも一長一短である.


神戸〜阪神都市圏方面では,まとまった土地が無さそうなので,東方向で探してみる.

【巨椋池跡地案】
大阪市の北東で京都市の南方,木津川,宇治川,桂川の三線が合流する地点の東側であり,かつては巨大な池があった地区である.現在は干拓されて広大な田んぼになっている.

通勤鉄道は京阪と近鉄が近傍を走っているので,その気になれば線路を敷きかえることは可能であろう.高速道路は東西南北に走っているので問題無し.広域アクセスの面では,新幹線駅がやや遠いので(奈良の人には叱られそうだが)ここを副首都にするならリニアはここを通した方がいいだろう.だが,空港については伊丹,関空ともに遠く,北陸新幹線を大阪につなぐ際の経由地としてこの地区を指定した方が良いと思われる.だが,最初に書いたように,この土地はもともと淀川水系の三線合流地帯の巨大沼地であったところなので,地盤が良いとは言いがたく,水害の危険性も高そうなので,あまり高度な利用には向いていないと思われる.

【陸上自衛隊祝園分屯地】
河川近くの沼地がダメなら,じゃぁ丘陵地はどうだろうか.上の巨椋池から10-20kmくらい南に行くと京阪奈丘陵というほぼ手つかずの丘陵地帯がある.その中の国有地はというと,大面積なのはやはり自衛隊がらみである.

ここを転用するには自衛隊の移転先が必要である.近隣の丘陵地帯も手つかずに近く,大面積の確保はしやすい.通勤鉄道は周辺に複数あるが,支線等の延伸は必要である.いずれの線も高速運転向きではないので,大阪市内までは時間がかかる.既存の新幹線駅は遠いので,これからつくるリニア駅はここへのアクセスを念頭に設置する必要がある.奈良市にも近いのでリニア奈良駅とすることもできる.また,北陸新幹線を大阪につなぐ際の経由地としてこの地区を指定した方が良いと思われ,一部の試案にあるように,北陸新幹線と関空アクセス新幹線を接続して空港アクセス鉄道とすることが有効と思われる.

【陸上自衛隊長池演習場】
祝園の近くには長池という演習場もある.ここは他よりやや狭い.

演習場の移転先が必要という点を含めて,上の祝園とよく似た状況である.通勤鉄道はJR奈良線くらいしかない.

以上のように,大阪湾の埋め立て地と巨椋池の埋め立て地とは論外として,大阪府下および周辺にはいくつか候補地はありそうである.


みどりの券売機プラスとの闘い(2勝目)

2勝目の報告である.今のところ,右側にある電話機のお世話になっていないので,「プラス」特有の話では無いかもしれない.

今回の購入希望ルートは以下のようなものである.

  1. JR近郊線で新幹線駅へ
  2. 新幹線に乗車(指定席)し終点で降車
  3. 降車した駅で別の新幹線に乗り換えて終点で降車
  4. さらに,降車した駅で在来線特急に乗り継いで約2時間で降車(乗り継ぎ割引あり)
  5. その駅で3時間ほどの用件を済ませた後,再び在来線特急に乗って終点で降車

例のごとく,「奴」のお勧めルートではこのルートは出ないので,簡単ではない.そこで再び切符と特急券を別々に買う作戦を実行した.

  1. まず,乗車券だけ買う.発駅と着駅を指定し,「新幹線を使う」(だったかな)のボタンを押し,最初の新幹線駅を指定する.あとは順に問われるままに,乗換先の路線と乗換駅を指定してゆく.そして乗車券だけを発券させる.
  2. 次に,「2.」の新幹線の指定席特急券だけを発券させる.
  3. さらに「3.」と「4.」の新幹線と在来線特急の乗り継ぎについて,発着駅と発時刻指定の方法で発券.
  4. 最後に「5.」の特急券を発券.

斯くして,今回も四度に分けることで目的のチケットをゲット.だいぶ慣れてきたが,時間がかかりすぎ.いきなり電話機に向かって話すだけで発券できるのが理想.でも,20年以内くらいにはできるかも.

みどりの券売機プラスとの闘い(初勝利編)

昨日の敗戦の原因を考えてみた.反省会である.

券売機の内部のプログラムを考える奴は,「客は早く行きたがっている」との思い込みで操作体系を作っている.「奴」のお勧めではどう操作しても希望の列車のチケットは買えない.

じゃぁ,お勧めされて使える部分は使い,あとはマニュアル操作的な使い方をすれば何とかなるのではないだろうか.

ということで,以下のような作戦を実行した.購入希望ルートは以下のようなものである.

  1. JR近郊線で新幹線駅へ
  2. 新幹線に乗車(指定席)し約2時間で降車
  3. 降車した駅で昼飯を食う
  4. 次に,在来線特急Aに乗り継いで約1時間半で降車
  5. その駅で30分ほどの休憩時間をとる(構内から出ず)
  6. さらに在来線特急Bに乗って約3時間の駅で降車
  7. ただし,特急Aと特急Bは乗換駅で途中下車しなければ特急券は通し運賃になるはず

では,作戦実行.基本作戦は,切符と特急券を別々に買うことである.

  1. まず,発駅と着駅を指定し,発駅の時刻を指定して「奴」にとりあえずのお勧めルートを示させる.
  2. そして,そのルートの特急券を買うようなフリをして,「乗車券のみ」のボタンを押して乗車券だけを発券させる.
  3. 次に,新幹線の乗車駅と降車駅と時間帯を指定して,指定席特急券だけを発券させる.在来線との乗り継ぎ切符が存在しない区間なので,これでOK.
  4. そして,在来線特急についても,乗車駅と降車駅と降車時間を指定して発券させる.これは幸い30分休憩乗り継ぎパターンとすぐに乗り継ぎパターンの両方を選べたので,30分休憩乗り継ぎパターンを選んで発券.

斯くして,三度に分けることで目的のチケットをゲット.(…がしかし,やはりサービスダウンは否めないところ.たいていの人は初日のような敗退のまま,有人窓口を使うようになり,そして次回の旅行からは飛行機を選択するような気がする)

 

あったあったケルン駅にもAirRail

以前,鉄道は航空路だという話をしたが,ケルン駅の構内にもあったあった.

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日本でもすぐにできるサービスのはずだが,航空と鉄道は犬猿の仲だからか,協力関係を築くことができない.

海外客のインバウンドがあーたら,どーたら,と言うなら,これくらいのサービスは始めてもいいと思うのだが.特にインフラ投資も必要なさそうだし.

北陸新幹線に荷物置き場…訪日観光客らに対応

ちょっと前に,こういう新聞記事があった.

 JR東日本とJR西日本は、北陸新幹線にスキーや大型のスーツケースなどを置くことができる荷物置き場を設置すると発表した。

情報源: 北陸新幹線に荷物置き場…訪日観光客らに対応 : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

こんなことで新聞で話題になるとは,実は情けないお話.

もちろん,車端部にはこういったバゲージスペースがあることが多いのだが…

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独仏あたりだと,こういうローカル列車でも…

IMG_3529こういう海外旅行で使うようなスーツケースが…

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そのまま,普通に頭上の荷棚に収まる.

IMG_3526というわけで,空港でもないのに,欧州の駅の客はスーツケースゴロゴロ転がしている人が多い.

いっぽう,日本の新幹線の荷棚は車体がデカい割に荷棚が小さく,小型のスーツケースしか荷棚には収まらない.車体の基本設計の問題やね.

 

 

木型

大宮の交通博物館に行くと,通常はこういった光景に目を奪われるのだが…

よく見るとこういった展示物もひっそりと置かれていたりする.

東海道新幹線の電車の形状を決めるための木型である.

このときは2種見つけた.どちらも,当時描かれた新幹線の完成予想図の電車の先頭形状に似ていたりする.この木型を元に想像を膨らませて描いたのだろうと思う.