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JR新大阪-桜島間直通列車は大阪万博の救世主か?(その8)

情報源: 大阪・関西万博 会場もよりの桜島-新大阪間に直通列車検討 JR西日本 – 毎日新聞

増結の話の続きである.(もはやJRの話ではなくなっているが…)

8両編成2.5分間隔,180%詰め込みを実現するには,車両の調達と8両編成が停車できるホームが必要である.

ホームについては,地下鉄中央線のホームは元々8両編成対応で建設されているようで,端っこの方は使われていないだけの模様.柵を取り外して,信号設備の調節をして,などの整備をすれば万博駅-長田駅間はとりあえず使えそう.

その先は近鉄けいはんな線になっており,ホームが6両までにしか対応してなさそう.youtubeにuploadされている”前面展望ビデオ“を見ると,荒本〜生駒の各駅はすでに8両対応のホームが準備されており,柵で仕切っているだけのようなので,中央線のホームと同様にすれば対応できそう.

その先が問題で,白庭台駅,北生駒駅,登美ヶ丘駅,いずれも6両分しかホームがなさそう.

だが,よく見ると,地下駅の白庭台は都心側がホーム延伸に対応しているようでありトンネルのサイズがホーム部分と同じ構造のように見える.北生駒駅も郊外側にホーム延伸が可能なように基本的な土工が済んでおり,登美ヶ丘駅も都心側にホーム延伸ができるような準備工事が済んでいそうである.ということで,比較的簡易な工事でいずれも40m弱くらいのホーム延伸は可能そうに見える.

(白庭台駅の都心側…これは自前の写真

近鉄側にはホーム延伸工事をする理由が無いので,おそらく揉めるのは,そのホーム延伸工事の費用を誰が出すか,というあたりになるだろうか.けいはんな線のホーム延伸工事をせずに,車両側でドアの〆切操作をするという方法もありそう.

車両の話が残っている…つづく

 

 

JR新大阪-桜島間直通列車は大阪万博の救世主か?(その7)

情報源: 大阪・関西万博 会場もよりの桜島-新大阪間に直通列車検討 JR西日本 – 毎日新聞

増便の話に続いて,増結の話である.

現在のところ,大阪の地下鉄中央線は6両編成で定員820人である.これを8両編成にすると,中間車両が増えるので,820+140×2=1100人まで増える.輸送能力が34% upだ.

これを2.5分間隔で運転すると…

1100人/本×(60分÷2.5分/本)×150%=3.96万人/時

バスの本数も再計算してみると…

バスに要求されるピーク時処理能力: 6.3万人/時 −3.96万人 −0.06万人=2.28万人/時
バスの本数: 2.28万人/時÷70人/台=326台/時
バスの間隔: 3600÷326=11.0秒/台
バスのバース数: 2.5分/台÷11.0秒/台=13.6

これでもかなりの台数だが,だいぶ先が見えてきた.

詰め込み具合を150%にしているが,首都圏通勤電車の整備目標レベルの180%にしてみると,

地下鉄の処理能力: 1100人/本×(60分÷2.5分/本)×180%=4.75万人/時
バスに要求されるピーク時処理能力: 6.3万人/時 −4.75万人 −0.06万人=1.49万人/時
バスの本数: 1.49万人/時÷70人/台=213台/時
バスの間隔: 3600÷213=16.9秒/台
バスのバース数: 2.5分/台÷16.9秒/台=8.9

かなり現実的になってきた.このレベルなら,すでにどこかの市街地のピーク時に実在しそう.

じゃぁ,是非とも8両編成2.5分間隔,180%詰め込みで…ということになるんだが,解決しなければならない点がいくつかある.(つづく)

#JR桜島駅からのシャトルバスが206本/時と計算したので,地下鉄中央線が本気を出せば,客数の観点ではバスはJR桜島駅からのシャトルバスだけでほぼ十分ということかな.地下鉄恐るべし.

JR新大阪-桜島間直通列車は大阪万博の救世主か?(その6)

情報源: 大阪・関西万博 会場もよりの桜島-新大阪間に直通列車検討 JR西日本 – 毎日新聞

地下鉄の話に戻る.続きである.

JRが直通電車を走らせようと,P&R駐車場を作ろうと,最後はバス頼みになる.海上の埋め立て地なので,ちょっと離れてる駅から徒歩,という作戦も使えない.平均6.7秒おきに(つまり,続々と)切れ目無くバスがやってくる状態になりそうで,道路の負荷も心配だが,ターミナル施設の処理能力の方がもっと心配である.

バスの負荷を減らすには,もとの話に立ち戻って,地下鉄の能力upを考えるのが正攻法だろう.

このサイトでの試算のセッティングは次のようにしていた.

地下鉄中央線の輸送力が鍵になりそうだが,車両が今のままなら定員820人(6両),路線自体はATC化されており御堂筋線などと同じ仕様のようなので,頑張れば3分未満の間隔でもいけそうだが,折り返し能力の問題もあるので,3分間隔としてみる.詰め込み具合は,行楽客を199%詰め込むというのは非現実的なので,京阪神圏の路線整備の目安の150%に設定してみる.

820人/本×(60分÷3分/本)×150%=2.46万人/時

これを,増便・増結することを考えてみよう.

まずは,増便.1970年の大阪万博の際には,地下鉄御堂筋線が延伸されて2分30秒間隔で運転されたようである.終点の万国博中央口駅は引上げ線2線付きの2面1線(8両編成対応)で電車が処理されたようだ.

さて,2025大阪万博の夢洲の地下鉄終点駅はどのような配置になるのかは定かでは無いが,1km程度の直線は確保できそうなので,引上げ線2線付きの2面1線駅の整備は不可能では無さそうである.ということで,地下鉄中央線の終点駅はかつての万国博中央口駅と同様のものの整備はできそうである.

次に2分30秒の件であるが,御堂筋線のATCの導入は1970年の万博輸送に合わせて導入されたもののようで,逆に言えば2分30秒運転にはATCは必須ということでもあろう(単なるATSで2分間隔運転していた国鉄阪和線というのもあったが…).中央線にもATCが同時期の1970年の万博輸送に合わせて導入されているので,基本的なインフラは御堂筋線と同じようである.

ということで,”変電所の容量が確保できれば” 少なくとも2分30秒運転はできそうである.では,少し計算を修正してみよう.

820人/本×(60分÷2.5分/本)×150%=2.95万人/時

輸送能力が20% upした.バスの本数も再計算してみると…

バスに要求されるピーク時処理能力: 6.3万人/時 −2.95万人 −0.06万人=3.29万人/時
バスの本数: 3.29万人/時÷70人/台=470台/時
バスの間隔: 3600÷470=7.7秒/台
バスのバース数: 2.5分/台÷6.7秒/台=19.5

ちょっとだけ改善した.つづいて,増結だ…つづく

 

 

JR新大阪-桜島間直通列車は大阪万博の救世主か?(その5)

情報源: 大阪・関西万博 会場もよりの桜島-新大阪間に直通列車検討 JR西日本 – 毎日新聞

6.7秒問題以外の大事な話の続きである.

バスはどこからやってくるかというと,1つは桜島駅からのシャトルバス(本当に桜島駅がいいかどうかは要検討,USJ駅の方がいい可能性もあり).

そのほかのバスの始発地としてはパークアンドライド駐車場.
この記事によると,駐車場は「計5カ所あるが、大阪市内は舞洲1カ所のみ。そのほかは阪神高速湾岸線近くの堺市や兵庫県尼崎市のほか、同県伊丹市の公共施設の土地などが候補に」とある.

会場直近の駐車場(もしかして舞洲?)は完全予約制にしないと,そこを目がけて続々と自家用車が集まってくることになり,周辺の道路は大混乱必至である.(完全予約制でも,自家用車は朝の開場時間に合わせて続々とやってくるので,会場周辺道路の渋滞の原因になる可能性アリ)

そのほかのP&R駐車場からシャトルバスというのは,まぁ概ね妥当だが,その後に書いてある担当者のお話…「可能な限り会場近くでパークアンドライド用の駐車場を設けたい。今後、土地の確保に向けて、調整・交渉に動いていきたい」

ん?
そのフリンジパーキングへやってくる
自家用車の引き起こす渋滞のことは考えてる?

会場近くにP&R駐車場を設けるということは,会場近くまで自家用車が集まってくるということなので,その自動車は朝夕に都心を突っ切ったり,会場近くのP&R駐車場周辺をうろうろしたりすることになる.

大阪(および周辺)の人はもう忘れただろうか.かつてUSJが開業したての頃,まだ自家用車利用の扱いにUSJも行政も慣れていなかった頃,阪神高速淀川左岸線も無かった頃,阪神高速には「USJ渋滞」があり,休日には湾岸に近づいてはいけないと言われていたことを.

大丈夫?

万博輸送の話は,まだつづく.地下鉄の話に戻ろう.(つづく)

#USJの駐車場とも連携しておかないと,万博目的でUSJの駐車場に車を入れようとする輩が続出する可能性あり.

JR新大阪-桜島間直通列車は大阪万博の救世主か?(その4)

情報源: 大阪・関西万博 会場もよりの桜島-新大阪間に直通列車検討 JR西日本 – 毎日新聞

ところが,新大阪から直通電車で桜島駅に着いた客の旅はまだ終わらない.桜島駅から万博会場までは道路の最短ルートで約5km.港湾地区のトラックの路駐を避けるなら約6km,渋滞がなければ10-15分,渋滞が発生すれば(経産省の試算では夢舞大橋の混雑度は1を越えるので,ピーク時には渋滞する可能性大)小一時間かかる.

その区間をシャトル「バス」で輸送するようだ.そう,バスである.つまり,桜島まで電車で来ても,その客は最終的には「バス」客に変身するのである.

毎時7200人運ばれてくるとして,70人乗りのバスだと,約103台のバスが必要である.

忘れてたが,桜島駅には環状線から直通してくる電車が15分ヘッド(7200人/時),西九条-桜島間の区間便も15分ヘッド(7200人/時)で運転されている.合計14400人/時.

港湾地区への通勤輸送やUSJへの客の輸送用だ.USJ客と万博客は同じ時間帯の客の可能性が高いが,万博客のピークと通勤客のピークは何とかずらせると信じて,合計14400人/時の半分を万博輸送に振り向けられたとする.

そうすると,桜島-万博間のバス輸送能力は7200+7200=14400人/時必要だ.都市交通の教科書ならLRTか通常の鉄道を敷きましょうというレベルの客数だ.70人乗りのバスで約206台.結局バス客になる.

バス206台=14400人分だけ地下鉄中央線が空くかというと,まぁそんなわけにはならない.

新大阪-(地下鉄経由)-万博会場だと,概ね40分ほど(数分ごと).

新大阪-(直通電車)-桜島-(バス)-万博会場だと,直通電車が8+7=15分くらい?,10分乗換,バス15分として,概ね40分ほど(15分ごと).
確実に早く着けるわけではなさそう.

結局のところ,JRの直通電車は,バス便の走行距離短縮に役立つということになりそう.都心などを横切ってくるバスを少なくして都心の渋滞を軽減したり,バスや運転士の総拘束時間を減少させるることには役立ちそうだが,地下鉄の混雑問題を解消する,というレベルではなさそう.

つまり,万博会場での6.7秒おきにバスが到着するという状況は改善されるわけではなさそう.どうする?

万博輸送のかなりの部分を最終的にバスが担うという点では,実は6.7秒問題以外にも大事な話があるんだが…(つづく

JR新大阪-桜島間直通列車は大阪万博の救世主か?(その3)

情報源: 大阪・関西万博 会場もよりの桜島-新大阪間に直通列車検討 JR西日本 – 毎日新聞

続きである.

JRが新大阪-桜島間に何本の臨時列車を走らせられるかだが,この時期までに北梅田(仮)駅が開業しているはずなので,新大阪から北梅田までは複線.その先が問題で,北梅田からは環状線の外側に貼り付けられた単線の貨物線頼み,西九条駅構内に交換設備があり,構内を抜けると再び複線である.

ということは,ネックは北梅田-西九条間の約3.3kmの単線区間ということになる.北梅田駅はほぼ大阪駅と同じくらいの位置なので,大阪−西九条間の環状線の所要時間を参考にしてみると,約5-6分.ということで,北梅田-西九条間も5-6分といったところか.

分岐器と信号機の取扱時間を1分と見込んで片道6−7分,往復なので2倍して12-14分.これが1時間の中に何組入るかというと,4-5組.つまり毎時片道4-5本というのが現有設備の限界ということになる.

毎時4−5本の内,関空特急が2本,南紀特急が1-2本走るので,残りは1本.南紀特急が走らない時間帯ならもう1本.つまり,せいぜい毎時2本.これが新大阪-桜島間直通列車に割り当て可能な本数ということじゃなかろうか.(しかも貨物列車が通る場合には明け渡す必要あり.)

じゃぁ,この毎時2本で何人輸送できるかだが,環状線と同じ車両の8両編成を使うとすると,編成定員約1200人なので,1.5倍詰め込んで1800人.毎時2本で,3600人/時.

ピーク時に必要な観客輸送能力(6.3万人/時)の6%弱といったところか.
(「救世主」ではなさそう…か?)

環状線の外回り線路を活用したいところで,福島駅南西方の阪神電車本線を越えるあたりで環状線外回り線から貨物線へと片渡り分岐器を入れたとすると,単線区間は半分ほどの距離になる.単線区間の所要時間を3分として計算し直すと,毎時片道7.5本になる.関空特急と南紀特急に3本明け渡すと4.5本になり,15分毎運転くらいは運転できるかなぁ?

そうすると,輸送能力は7200人/時になり,ピーク時に必要な6.3万人の11%あまりになる.
(救世主にはなりそうもないが,猫の手くらいにはなる?)

ところが…(つづく

JR新大阪-桜島間直通列車は大阪万博の救世主か?(その2)

情報源: 大阪・関西万博 会場もよりの桜島-新大阪間に直通列車検討 JR西日本 – 毎日新聞

続きである.

経済産業省の3年前の資料によると,一日の来場者数30万人(たぶん最大)を想定し,地下鉄中央線の延伸を延伸して6両編成の電車を3分間隔で199%まで詰め込んで輸送し,此花大橋と夢舞大橋を6車線まで拡幅すると,シャトルバス692台でピストン輸送すれば輸送できるらしい.
夢舞大橋は既に最初から6車線で設計施工してある模様.)

このwebサイトによると,「大阪市の基本計画によれば」(…探してみたが,見当たらない)来場予想2800万人に対して,1日最大28万人,ピーク時5.9万人/時の輸送力が必要らしい.40%が鉄道利用で,ピーク時2.4万人/時を輸送するらしい.

じゃぁ,3000万人なら,ピーク時6.3万人/時の処理が必要ということか.

地下鉄中央線の輸送力が鍵になりそうだが,車両が今のままなら定員820人(6両),路線自体はATC化されており御堂筋線などと同じ仕様のようなので,頑張れば3分未満の間隔でもいけそうだが,折り返し能力の問題もあるので,3分間隔としてみる.詰め込み具合は,行楽客を199%詰め込むというのは非現実的なので,京阪神圏の路線整備の目安の150%に設定してみる.

820人/本×(60分÷3分/本)×150%=2.46万人/時

あんまり数はさばけそうに無いが,0.06万人/時は船で輸送したとすると,残りはバスである.

6.3万人/時 −2.46万人 −0.06万人=3.78万人/時

これをバスで運ぶとすると,仮に70人/台として…

3.78万人/時÷70人/台=540台/時

…ということで,ピーク時には540台/時くらいのバス便が必要である.6.7秒に1台のバスが走ると言うことやね.遠くから会場まで運ぼうとすると,必要なバスの台数はもっと増えて,経産省の資料とかwebサイトに書かれているように,大阪府下のバスの半分をかき集める必要があるということになる.

まぁ,そこは実はあんまり問題じゃないと思ってましてね.
(でも,かき集めるのはしんどいかも)

ピーク時には540台/時のバス便というと,自家用車換算では1000台分程度になるので,ほぼ一般道1車線を消費してしまう.会場からの回送便も必要なので,2車線をバスだけで消費する.

つまり,橋を4車線から6車線に増設してもバスだけで消費ということになる.万博会場への物資輸送やIRへの輸送,物流ターミナルへの出入りは別途あるので,道路の能力はギリギリということになりそう.増設分は全てバス専用レーンでもいいレベル.

まぁ,そこも実は切実な問題じゃないと思ってましてね.
(車線増設さえしておけば,ピーク時間帯の1-2時間だけ,物流と自在搬入を制限すればOK ?)

6.7秒ごとに到着するバスを処理するのが実は大問題じゃないかと思ってまして,(どんなバスを使うのかにも依るが)バス客が降りきる(あるいは乗り切る)までに10秒以内じゃ無理で,2-3分は見ておかないといけないんじゃないかと思う.中の2.5分と言うことにして…

2.5分/台÷6.7秒/台=22.5

つまり,同時に20-25台くらいのバスが停まれるような巨大バスターミナル(ちなみにバスタ新宿は乗車用12台,降車用4台)が必要かも.ここらへんは,乗降に何秒かかるかによる.

このバース数だと,一見して空きバースを見つけるのは困難なので,次々と到着するバスに自動指示するような信号システムが必要かも.

…とは書いたが,6.7秒間隔のバスって,現実的なんだろうか?

まだJRの話に到達してないな.(つづく

 

JR新大阪-桜島間直通列車は大阪万博の救世主か?(その1)

情報源: 大阪・関西万博 会場もよりの桜島-新大阪間に直通列車検討 JR西日本 – 毎日新聞

このお話.コロナの話でそれどころでは無い状態だが,輸送能力不足が懸念されている.

新型コロナパンデミック→世界恐慌レベル不況,という状況に突入しそうだが,そうなると,そもそも世界中からお客を集めるという21世紀大阪万博とか,その後のインバウンド狙いのギャンブル施設は成立しないんじゃないかと思い始める今日この頃.

海外旅行というのは,生活に余裕があるときにするものなので,アフターコロナの世界は(一部の動きの変な国はともかく)みんな貧乏になっていて,インバウンド需要消滅の可能性あり.

さて,そういう観点は横に置いといたとして,果たして標記の直通列車は万博輸送に役に立つのかというチェックをしてみよう.

規模の小さかった花博はミニ地下鉄とバスで十分対応できたし,ポートピアもあんまり大きくは無かったのでポートライナーとバスでOKだった.

愛知万博はリニモという交通手段が注目を集めたが,あまり輸送能力は高くなかったので,JR→愛知環状鉄道というルートで,最寄りの八草駅からバスといった方法もあった.P&Rもしてたっけ? 博覧会の規模としては花博とあまり変わらない.

1970年大阪万博はというと,地下鉄御堂筋線(正確には北大阪急行の臨時路線延伸)と阪急千里線とでじゃんじゃん輸送していたし,小一時間くらい歩く気力があれば国鉄駅や阪急駅も使えたので,概ね十分な客の輸送能力があった.客の総数6400万人.

*–*

じゃぁ,2025年の大阪万博はというと…地下鉄中央線の延伸とバス輸送と,あとは船? ヘリコプターがどうのこうのという話もあったっけ?

まずは,簡単なあたりから.

ヘリコプターなどの空からの輸送については,ごく一部の忙しい人の輸送には使えるかもしれないけど,数が捌けない.ということで,話題づくりにはなるが,主たる輸送にはなり得ない.テレビで「切り札!」とか言ってたと思うが,どんな弱い切り札やねん.

埋め立て地なので,海上輸送が使え,船による輸送も計画されていたかと思うが,100人乗りの船を10分間隔で運行しても600人/時にしかならないので,ゆったり落ち着いて会場入りしたい人向けの隙間交通にはなりそう.

想定来場者総数3000万人,ピーク時には,1時間で6万人くらい輸送したい模様.甲子園の観客輸送みたいな数字やな.阪神電車に相談に行くのが早道かも…(つづく

 

米巨額インフラ意欲_新型コロナ追加策216兆円

トランプ米大統領は31日のツイッターで、2兆ドル(約216兆円)に上る「極めて大規模で大胆な」インフラ整備に意欲を示した。

情報源: 巨額インフラ整備に意欲 新型コロナ追加策で216兆円―米大統領:時事ドットコム

米国といえば100年近く前の世界恐慌後に,「ニューディール政策」を実施して経済活性化をはかったことで有名.中高生用の社会科の教科書にも出てくるレベルの話.

「ニューディール政策」には大規模インフラ整備が含まれていたが,今回もほぼ同様の政策を打ち出してきているわけで,現況は世界恐慌レベルの状況だという認識であることが読み取れる.まさに教科書通りの対応をしてきている.

いっぽう,東洋の某国は初動の貧困救済レベルで資金の出し惜しみをしている模様.まさに「Too Little, Too Late」.現政権は国民の生命と財産を守れるか?

全幹法改正のポイント(建設指示〜土地立入編)

つづいて建設線の建設の指示である.現行法の全文そのものはこちら

第8条(建設線の建設の指示),第9条(工事実施計画),第10条(行為制限区域の指定及びその解除),第11条(行為の制限),第12条(他人の土地の立入り又は一時使用),このへんの内容は,現行法のままでも差し支えないかなぁ.

あえて言うと,第9条で登場する「営業主体」については,第6条とか第7条の変更に対応させることかな.

(つづく)