投稿者「hatoko」のアーカイブ

航空コンテナがあるなら新幹線コンテナがあってもいいじゃないか

・・・と,いつも思う.

東海道新幹線が計画された際に(方便だとは良くいわれるが)貨物電車を走らせて,いわゆる国鉄コンテナを東京−大阪間で輸送しようという計画があった.そのための風圧試験も行われて,150キロ運転くらいまでなら何とか使えそうだが,それ以上は転倒しそうだということで,解決が先送りになっている.

東海道新幹線貨物列車は,夜間に150キロ運転で東京−大阪間を結ぶという話が一応あったが,皆がよくご存じのように夜間は保守作業に充てられ,実現はしていない.

その後,放置されていた課題は青函トンネルの貨物列車と新幹線の風圧問題へと,50年の歳月を経て繋がるわけだが,そもそも裸のコンテナを積載して走らせるから問題なわけで,車体内に収納するコンテナならばさほど問題ないはずである.

ボディ内に収納するコンテナといえば,これ.

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そう,航空コンテナである.いくつかのサイズの規格があるが,標準的なサイズのものはそのまま新幹線の車体内にも収まりそうなサイズである.

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TGV郵便列車のような専用車両で,車内に航空コンテナを収容させて走らせれば高速走行でも何の問題も無いと思うのだが,ダメかな.既にある技術の組合せで実現できるので,割と簡単に実現できると思うのだが.

「快速」京橋行き

ごく希にダイヤが乱れると走る「快速」京橋行き.東西線に入らないので,快速の種別標記の下のラインカラーは黄緑である.

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なお,「東西線経由,快速京橋行き」というナゾの標記も四条畷駅で見たことがあるが,いろいろ慌ててたのかな.

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#側面の行き先標記が「高槻」になっているのも見たことアリ.

ほくほく線160キロ運転

その昔,首都圏から北陸方面へは高崎から延々と信越本線を走行して直江津へ,そしてそこから西へは北陸本線.

その後,上越新幹線ができると長岡まで新幹線,そこから信越本線で直江津,そして北陸本線で西へ.

さらに北越北線が完成すると,越後湯沢から上越線をちょっと走ってほくほく線へ.そして直江津から北陸本線.

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乗換え時には,笹団子とお茶をお忘れ無く.

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在来線の160キロ運転もあと少し.スピードトライアル試運転の際に入れてもらった運転席のメーターパネルには,200km/hまで目盛りが振ってあったっけ.

P1000494そういえば,在来線の高速運転の話は,その後続かないな.狭軌200キロ運転電車の開発の話はどこへ行った?

遅いぞ,ニッポンの電車.

変わった路面電車いっぱい

広島電鉄の変わった電車シリーズ.

まずは,ドルトムント電車.(もう廃車?)

DSCN0197次は,大正型電車.(これも廃車?)

DSCN0198これは現役,グリーンムーバマックス.この写真を写したときは,まだ営業運転前だったっかな.中に車両の開発担当の方がいらした.

DSCN0200ハノーバー電車.これはまだ現役かも.

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そして珍品,貨物電車ことオープンカー.

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後押ししますよぉ・・・

・・・貨物列車の.

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山陽本線は言わずと知れた西日本の重要幹線である.その昔,民間鉄道の山陽鉄道によって建設されたわけだが,建設途上から段々と資金が足らなくなり,西に行くほど線形が悪く,広島あたりではカーブもきつければ勾配もきついという状況になってしまった.

そんなわけで,重い貨物列車などが通るときには昔から後押し機関車が付く.昔は黒い蒸気機関車,今は赤い朱色の電気機関車である.

写真は坂を上り終えた貨物列車のお尻にくっついていた機関車が外されたときにものであるが,まさか建設後100年以上も後押し機関車が活躍することになろうとは,当初の建設に携わった方々は想像だにしなかっただろう.

重要インフラの設計規格は重要,という例であろう.

スカイレールというナゾの乗り物

広島に行くと,「スカイレール」というナゾの乗り物がある.

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モノレールとロープウェイの相の子.

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急勾配も何のその,全線立体交差.

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動力は車両には無く,循環するケーブルをつかんで走行.DSCN0051

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ゴンドラはロープウェイそのもの.

DSCN0049・・・鋼材多くてコスト高そう.これ,循環式のロープウェイじゃいかんのか?
(#風に強い,が売り文句の模様.)

秘密の地下鉄トンネル

今は道路だけが通じている大阪港の夢咲トンネルであるが,道路の上下線間には地下鉄用の空間が既に準備されている.
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DSCN0077もちろん,まだ舞洲と咲洲を結ぶ鉄道の計画は決まっておらず,近隣では咲洲まで地下鉄中央線が伸びてコスモスクエアで止まっており,これを延伸する形になると思われる.地下鉄中央線がコスモスクエアまで延伸された際,ニューラムとの接続駅がWTC前ではなくてコスモスクエアだったのはこういった将来構想が影響しているのだろう.(あるいは,北側からJRが舞洲経由でこのトンネルを通ってコスモスクエアに至るのかもしれないが,定かではない.)

今後どうなるのか定かではないが,トンネル部分だけは既に完成している.道路がこの沈埋トンネルに入るとき,上下道路間が微妙に開いているのは,この秘密の地下鉄空間があるからである.

ちんまいトンネル?

「小さいトンネル」のことではない.正しくは「沈埋トンネル」と言って,あらかじめ箱状につくっておいたコンクリート製のトンネルを,川や海の底に掘った溝に埋めるタイプのトンネルのことである.造船所のドックで作られて,現場に運ばれる.

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青函トンネルなどは,海底下をまさに掘り進めて作ったトンネルであるが,沈埋トンネルは港湾部などにある比較的短距離の浅い水深のところに作られるトンネルで,分割して作れるので割と短期で完成することが多く,浅いので延長も短い.この写真のトンネルは夢咲トンネル用である.

最近ではボスポラス海峡の地下鉄トンネルが沈埋トンネルでつくられている.

長いものでは,サンフランシスコのバートという高速地下鉄の海底トンネルは5−6kmもある.

沈埋トンネルで大阪湾を通って関空や淡路島へリニアを通してしまえ,という意見もあったと思うが,見てのとおり鋼材を多用しているので,たぶんちとつらい.

新聞記事の精度(読売新聞四国編)

ほとんど事実関係だけ書いているので,さほど引っかかる点は無いのだが・・・

四国新幹線実現へ、4県トップら愛媛でシンポ : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE).

・・・(いつまでリンクが生きているかわからないが)この記事の記述.

  • 波床はとこ正敏・大阪産業大工学部教授が基調講演を行い、「全国で高速道路や空港などが整備されたが、都市の発展にはほとんど貢献していない。新幹線が通ると政令指定都市クラスに成長し、絶大な効果をもつ」と持論を展開した。」

→都市の発展にはほとんど貢献していないんじゃなくて,国土の均衡ある発展を実現するまでには至っていない,というあたりが最も正確.それから,「持論(=あることに関して前から主張し続けている,その人独自の意見。)」という表現.間違っちゃぁいないんだが,論拠無くむやみに言っているように聞こえかねないので補足.

この手の講演では時間が限られているのでわかりやすい部分を使って話をするのだが,その背景はもしも話せば結構長かったりする.実は交通整備と地域の発展に関する研究は,いくつかの研究テーマのうち最も基本の部分であり,博士論文がそのテーマだったりなんかする.つまりいわゆる「1丁目1番地」.説明すると長すぎるので,最もわかりやすいお話しを取り上げているということである.なお,講演で使うスライドは,元々は学部1年生の授業用であり,講演内容のリクエストと時間の長さによっては「汽笛一声新橋を」から話し始める.

詳しくはこのサイトの下の方にある「明治期以降の交通網整備が我が国の地域構造に及ぼした影響に関する研究」のpdfファイルを参照.全部説明すると,2時間はかかる.

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