鉄道で国づくり」カテゴリーアーカイブ

高速鉄道AVEのバリアフリーのナゾ

スペインの高速鉄道AVEは標準軌新線を300km/hで走行する.スペイン国内の都市間鉄道は,基本的には広軌なので在来線とは直通できないからだ.

もちろんいろいろ例外はあって,広軌の路線を改良して200km/h以上で走れるようにして「AVE」を名乗っている列車があったり,標準軌と広軌を直通できる列車もあったりして(…つまり,日本で失敗したフリーゲージですね),単純ではない.

さて,そのAVEだが,基本的には在来線ネットワークとは別の系統の交通システムを形成するので,ヨーロッパ式の低床ホームじゃなくて高床式のホームにして,列車の床面とホームとの間の段差を縮小して設計しても良さそうなものだが…

相変わらずの車両構造で…

相変わらずのたいそうな装置を使って車椅子の乗り降りをさせている.

LRVは完全フラットなのにねぇ…

#いずれ他国に乗り入れようとしているんだとは思うが.

カディスのトラム(2)

スペインのカディスのトラムの西側,つまりカディス側である.

元々,スペイン国鉄の広軌の線路上を走行するトラム-トレインとして計画されており,あちこちの資料によると将来的にはカディスの市街地を路面走行する予定だが,当面は鉄道線上を走行してカディス駅に乗り入れることになっている模様.

セビリアでのトラムに関するヒアリングで聞いた話でも,手続き上の問題が解決すればもうすぐ開通するらしいとの情報は得ていた.

で,行ってみた.

サンフェルナンド市内から国鉄線に軌道が高架で近づき…

段々と下がってきて…

線路がつながって…ない.ん?

終点カディス駅.

構内を見渡しても,日本のものよりもホームは低いものの,低床式電車に対応するような高さではなく…

どこにもLRV用のホームは無さそう.もちろん,サンフェルナンドとカディスの間の小駅も通常の電車用のホームだけ.

駅構内を見渡しても…

それらしき施設はなく,工事もしていない模様.

もちろん,市街地の路面にも軌道は無さそう.

ということで,実施には「手続き上の問題」ではなく,カディス側では全く具体的には事業が進行して無さそう.

うううん…ええのか? これで.

renfeの在来線は震度4〜5?

スペイン国鉄ことrenfeの在来線を走行する「MD」という列車で移動.中距離急行電車で,最高速度160km/hくらいで走る.

その「最高速度」に近づき,140km/hくらいを超えてくると車内に激震が走る.いや激震ではなくて中震から強震といったところか.

文字通り揺れるのである.ガタガタガタガタ…

日本なら列車を止めて緊急の線路メンテナンスをするレベルか? あかんやろ,これ. 昔の野上電気鉄道並み?(と言ってわかる人はごく少数かも)

軌道自体は新しそうなので,メンテナンスの問題か?

カディスのトラム(1)

スペイン南部のカディス(Cadiz)のトラムの状況を見に行った.今回はそのトラムの東部区間である隣接都市(San Fernando)の現況である.

軌道はできあがっており,電気設備に通電もされているが,レールは錆びている.

どうやら,午後7時以降に「小さな列車(お試し運転?)」されているようだ.運賃2ユーロなり.

本格開業は近い…のか?

トラムの管制センター

セビリアのトラムの管制センターを見学させてもらった.ここはトラムだけで無くバスも管理しているらしい.

ガラス張りの部屋には大小いくつものモニターが設置され,各電停の様子をモニタするのはもちろんのこと,電停からのインターホン通話への対応,急速充電器の管理もしているとのこと.

電車やバスの位置も把握しており,団子運転になった場合には無線で停車時間の調整を指示したりするらしい.

さて,このガラス張りの管制センターだが,どこに対してガラス張りかというと隣室の見学室からガラス張りになっているのだ.常設の見学部屋(たぶん,申込みは必要だろうが)には地元の小学生も課外学習でやってくるらしい.

急速充電&GO

セビリアのごく短い区間だけ走っているトラム.

架線レスである.

停留所は…

屋根の骨組みたいなのが付いている.

 

ごく短い剛体架線…というよりは,ほぼH形鋼.

電停に停まっている20秒ほどの間に充電している模様.

なお,充電池で走っている区間は走行がマイルドで急加速しないし,最高速度も抑えられている模様.

HEL-MAD

今日乗ったヒコーキが,ヘルシンキ発マドリード行き.

スリーレターコードを使って書くと,こんな感じ.

HEL-MAD

つまり,from HEL to MAD.英語圏の人には,「地獄から狂気へ」と聞こえるかも.ヘルシンキ空港の構内のカートには「Treasures of HEL」と書かれているが,英語圏の人には「地獄の財宝」と見えてるかも.

そういえば関西空港は「KIX」だが,「kicks」と同じなので,「蹴りまくり」とかに聞こえてるかも.これを逆手にとって,何か英語圏向けの語呂のいいキャッチフレーズ作ってみるというのもありかも.

…疲れたので寝よう

関空に日々1便来るだけの海外航空会社の来週の方針

今回の欧州調査も,運賃が微妙に安いことから”関空に日々1便来るだけの海外航空会社”を使うわけだが,関空の被災の影響で9/10までは運休になってしまった.

航空券を持っている人は払い戻しか他空港便への振り替えになっている.webmasterもそのうちの一人.

では9/11以降はというと,まだ関空に降ろしてそうな雰囲気でも無く,伊丹や神戸空港も準備ができているわけでも無いので…

「名古屋(中部)発着便として臨時運航することが決定いたしました」

…だそうな.9/17まのでの措置.

快速宝塚行きが快速京橋行きになるのを見たことは何度もあるが,ヒコーキの行き先が変更になるのはあまり経験が無い.まぁ,ある程度予測できたことではある.

なお,webmasterの帰国便はさらにその後なので,果たしてどこに戻ってくるのかは,まだ不明.

関空連絡第2ルート

台風21号によるタンカーの関空連絡橋アタックで露呈したのが,関空島の連絡ルートに冗長性が無いことだ.関空の復旧作業が進むにつれ,おそらく「関空へ渡るルートが橋1本だけでいいのか!」という議論が沸き起こるんじゃ無いかと思う.

もう1本橋を…という話は当然出ると思うが,関空連絡第2ルートを作るのなら海底ルートにするという手もある.海底トンネルというと青函トンネルや関門トンネルを思い浮かべがちであるが,浅い海なら「沈埋函」という方法もある.

港湾部に行くと道路と鉄道を同時施工した沈埋トンネルというのも存在しているので,この際,道路と鉄道,それも新幹線サイズの電車の通過を考慮した沈埋トンネルを建設して,将来の四国新幹線から分岐する関空アクセス高速線にしちゃうという方法もありそう.

写真は大阪港の夢咲トンネルであるが,道路の上下線間には地下鉄用の空間が既に準備されている.

#沈下し続けている関空島に地下トンネルをつなげるには技術的検討必要という話もありそう.