鉄道で国づくり」カテゴリーアーカイブ

難易度の高いホーム

名古屋の地下には,世にも難しい,一見さんお断りに近いホームがある.

(地元の人はよくご存じ)これ.

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ただの地下ホームにしか見えないって?

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線路の向こう側にある電光掲示を見ながら,自分の乗りたい電車がどこ行きなのかを見極め,1-2メートル単位で横にずらされた整列位置に正しく並ぶ.ナゴヤンにはこの能力が必要である.

もちろん,電光板の表示は電車の「行き先」であって,あなたの降りたい駅が示されているわけではないので,名古屋都市圏の地名を熟知していなければ整列できない.栄生,伊奈,津島,吉良吉田etc…わかるかなぁ? 経由駅名も見とかないと,とんでもなく遠回りのことがあるぞぉ.

しかも,「本日,急行は前後にも停車します」などという暗号めいた構内アナウンスも即座に解読しなければならない.

さらに電車が進入してくると「どーけーよー どーけーよー こーろーすーぞー」という恐るべき脅迫にも耐えなければならないのだ.(今はそんな警笛鳴らさないか.)

ナゴヤンへの道は険しい.

日本に本物のBRTは出来るか?(日本のBRTは何の略称か)

日本には本物のBRTが無いという話は結構何度も繰り返してきた.

東北に行ってみた(BRT編)
日本に本物のBRTは出来るか?(オタワのバス専用道路)
日本に本物のBRTは出来るか?(PARK&BUS乗車)
日本に本物のBRTは出来るか?(バス専用高速道路車線)
日本に本物のBRTは出来るか?(ゴムタイヤトラム編)
日本に本物のBRTは出来るか?(ナントの専用道)
日本に本物のBRTは出来るか?(優先信号)
日本に本物のBRTは出来るか?(完璧なバリアフリー)
日本に本物のBRTは出来るか?(台北編)
日本に本物のBRTは出来るか?(ガイドウェイバス)
日本に本物のBRTは出来るか?(基幹バスシステム)
茨城県のBRT(かしてつBRT編)
茨城県のBRT(ひたちBRT編)
日本に本物のBRTは出来るか?(連節バスは十分条件か)
これは日本的基準ではBRT?

いちおう,お役所ではBRTをBus Rapid Transitと呼んで,ほとんど進まないLRTと同じようなものであるかのような印象を与えながら政策を進めている.…が,今ひとつ釈然としない.
確かに,一部のローカル線を置き換えたバス路線はそれなりに存在感はある.だが,都市内交通としての「BRT」は一昔,いや二昔,いやもっと昔の都市新バスシステムと何が違うのか,イマイチよくわからない.日本的使い方なら連節バスは単なる長いバスである.
そして最近,日本のBRTは実はBus Rapid Transitの略ではなく,次の言葉の略称では無いかと思い始めている.
BRT = Bus で Replace した Transit

これなら,実態と合っていると思う.BRTがローカル線の転換バスの新形態だというのなら,納得である.

クルマの処理がイマイチな日本の観光地

温泉街や有名観光地には風情のある建物などが並び,ぶらぶらと歩くのが楽しみの一つである.

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街路も一般のものとは異なり,意匠的な工夫の凝らされたものも多く,道路面が石畳風などの特殊な舗装になっていることも多い.

DSCN1426ところが,意識されているのはそこまで,つまりハードウェアまで.自動車は入り放題という場合がほとんどで,はっきり言って風情が台無しのことがほとんど.

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モノをつくったら,魂入れようよ.

福井駅先行工事部分

2020年北陸新幹線延伸の先行開業を目指している福井であるが,先行開業するにあたってネックになっているのがこの部分である.

ob3sW7-8年前には既に金沢方の半分程度の新幹線高架橋が完成していたが,その高架橋の右隣にあるえちぜん鉄道が問題になっている.

計画ではえちぜん鉄道を,まずこの完成した新幹線の高架橋に仮線で乗り入れて仮駅を開業し,その間に下のえち鉄福井駅を撤去.そして高架駅をつくり,完成したら仮駅を新高架駅に移す.

その後,新幹線の高架駅を完成させて,新幹線開業,という段取りである.

ところが,福井駅まで新幹線を先行開業させようとすると,えちぜん鉄道の仮駅が工事の進捗に影響を及ぼす.ということで,なかなか工期が短縮しにくい原因になっている.

もっとも,他にも先行開業期間中の2-3年間だけ使う留置線や検修設備等々,わざわざ安くない金をかけてまで作るのか,という問題もあり,なかなか一筋縄では行かない.

なお,えち鉄の仮線は,もうすぐ使用を開始できそうなところまで工事が進んでいるように見える.

日本国有鉄道の運転士

アウトな話のついでである.今は違うので念のため,

かつて紀勢線に電車が走る前の話である.大半の普通列車はディーゼルカーで運転されており,普通列車の最高速度は実質せいぜい60km/hくらい.ほとんど40km/h台くらいで走っていた.

運転席は今のようにガラス張りではなく,客室との間の窓には四六時中遮光幕が下ろされていた.トンネルがなくても,昼間でも.

運転士が何をしているのかは,客室からは全く見えないが,隙間からのぞくとわずかに見える.ある運転士は週刊の漫画本を運転席に持ち込み,それを見ながらの運転.またある運転士は足を運転台に放り投げながらの運転であった.ま,アウトだな.

 

駅に到着すると,今よりもはるかに素早くドアが開いた.たぶん安全確認なんぞはせずに,あらかじめスイッチを開にしておき,速度が低下して安全装置が外れると同時に開いていたんだと思う.出発時も瞬時に加速開始.これも,たぶん安全確認なんぞはせずに加速してたんだと思う.

再度念を押すが,今は違うので念のため,

#更新は夜に戻しました.

やっぱり忘れるなぁ

毎日,webの更新時刻を深夜0時過ぎにしていたが,これだと研究室のwebに記事一覧が自動で出る際に何故か日付が1日ずれる.(たぶん,研究室のwebフォームは世界標準時ベースで日付表示している)

ならば更新時刻を午前9時にすれば日付のずれが解消できる,と考えてみたが,今度は更新そのものを忘れる.

人間の習慣を変えるのは,なかなか難しいなと思う.(鉄道とは関係の無い,どーでもいい話)

高架にしようと思ったら既に高架橋があった場合

鉄道を高架にしようとしていて工事を進めていくと,もしも,その先に先客がいた場合.こんな感じですね…

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困ったねぇ.

こういう場合は,まず道路の高架橋を仮の高架橋に移し…

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このままだと,隙間が狭すぎて電車が走れないので…

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全部の段取りが済んで,もう電車が走れるという段取りになったら,邪魔な道路高架橋を取っ払って,線路を地平から高架に移し,そして道路を地上に通す.

…ということを一夜にしてする模様.

#なお,上の写真は順に近鉄奈良線,JR奈良駅,JR奈良駅である.

きのくに線(紀勢線)の崖崩れの思い出

大雨が原因できのくに線こと紀勢線が止まっているようだ.箕島-御坊間が不通らしいが,そういえばガキのころ,家の近所の崖が崩れて3ヶ月くらいバス代行になってたっけ.

ここですね.

放課後に復旧現場を見物に行き,そのまま線路の上を歩いた記憶が…


それから数年後,こっちでは崖が崩れたところに新宮行きの夜行便が突っ込んで脱線したっけ.

ここですね.

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昭和30年代に全通して以降,一部区間を除いてそのままなので,昔から災害に弱いのが泣き所. 国道は年々改良されてバイパスも建設されるが,こっちについては抜本的対策は成されていない.

欧州では線路インフラの整備は国や地域の仕事,運営は事業者の仕事になっているが,日本では独立採算の美名の下,放置されているのが現状である.

路面区間の大型電車

今は福井の路面電車というと,低床式連節車体のFUKURAMというのが走っているが,ちょっと前までは路面区間なのにこういった大型車体の電車が走っていた.

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名鉄の岐阜市内の路面電車が廃止になった後は,それを導入して低床化が実現されたのだが,低床化後も朝夕を中心に大型電車が走っていた.その理由は,朝夕は利用客が多くて運びきれないことと,もう一つは大型電車のボディに描かれた広告を路上で披露することにあったらしい.

上の写真は大型車だがボディー広告の無いきれいな電車.