フリーゲージトレインの話である.
検証走行試験やコスト削減策の検討を進めてきたようで,資料によると,FGTの経済性の検討結果は一般の新幹線と比較して製造コストが1.9倍,メンテナンスコストが2.7倍,全体では2.3倍らしい.
以前がひどかっただけに改善したように見えるが,まだまだ倍以上である.
ところで,FGT導入に関するコストアップは車両そのものもさることながら,軌道に関する面も課題であったかと思う.以前は興味を示していた鉄道会社が試験走行以降は全く興味を示さなくなった原因は,導入前の軌道強化費用が馬鹿にならなかったことと,導入後の軌道保守の手間の煩雑さ(コストアップ)であったかと思う.さらに導入後の在来線の走行速度は現行車両以下で乗換が減ってもあんまり便利にならないことも課題ではなかったろうか?
導入時の軌道強化費用はどの程度低減できたのだろう.あるいは導入後の軌道保守はどの程度低減できたのだろう.在来線走行時の曲線通過性能の改善はいかに? 脱線係数の改善はいかに?
車両だけ注目していても,トータルとしてのシステムの課題が解決できていないと,導入は道遠し,なのだが.
#やはり新幹線ではない鉄道線(例えば近鉄の京都-橿原神宮前-吉野,とか,関空-天下茶屋-河原町,とか)で実績を積んでから高速鉄道に導入するのが安全だと思う.