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今年も行くぞ欧州調査

今年も行くぞ,欧州調査…と言うと,「あぁ〜いいですねぇ」などと言われることが多いが,もしも実際に同行したならば,初日の昼過ぎには別行動の提案をされること請け合いである.

  1. 基本的には観光地に行かない
  2. 訪問都市は都市交通的に見るべきものがあるかどうかで決めるので,楽しい都市かどうかわからない
  3. 基本的には中心街を通る路面電車の線路に沿ってうろうろするだけ

調査中に横でじっと待たれても困るので,基本的には単独行動である.

今年の訪問都市はこんな感じ(天候により急遽変更の可能性あり).

  1. Besançon(仏)
    • 以前訪問したとき,あまりにも開業早々で電車がまともに動いておらず,途中で降ろされてSNCF駅まで徒歩で帰ってきた経験アリ.今回はいかに?
  2. Basel(スイス)
    • そういえば何度も乗換で通ったことがあるのに,駅前広場以外見たことがないので.トランジットモールもあるかな?
  3. Bern(スイス)
    • ここ,スイスの首都です.
  4. Zurich(スイス)
    • ここ,スイスの首都ではありません.何度か訪れたことがあるが,測り忘れた項目があるので再訪.
  5. Freiburg(独)
    • ここも何度も訪れた音があるが,測り忘れた項目があるので再訪.
  6. Strasbourg(仏)
    • 5度目か?いや6度目か?今回はいつもと異なる視点で訪問.
  7. Mulhouse(仏)
    • 2度目.測り忘れた項目があるので再訪.そういえば,鉄道博物館もあるよね.
  8. Karlsruhe(独)
    • 地下化工事は進んでいるかな?以前訪れたときに新線開業間近だったが,その後どうなった?
  9. Köln(独)
    • トラムというか,地下鉄というか…
  10. Essen(独)
    • ガイドウェイバスって無くなったんだったっけ?
  11. Reims(仏)
    • Besançonと同じ事情.以前訪問したとき,開業早々で電車がまともに動いておらず,途中で降ろされて調査を早々に切り上げたことあり.

さてさて,どうなるかな.

#旅の途中,自動小銃持った男が取り押さえられた国際特急タリスに乗るんだが大丈夫かな?

日本に本物のBRTは出来るか?(日本のBRTは何の略称か)

日本には本物のBRTが無いという話は結構何度も繰り返してきた.

東北に行ってみた(BRT編)
日本に本物のBRTは出来るか?(オタワのバス専用道路)
日本に本物のBRTは出来るか?(PARK&BUS乗車)
日本に本物のBRTは出来るか?(バス専用高速道路車線)
日本に本物のBRTは出来るか?(ゴムタイヤトラム編)
日本に本物のBRTは出来るか?(ナントの専用道)
日本に本物のBRTは出来るか?(優先信号)
日本に本物のBRTは出来るか?(完璧なバリアフリー)
日本に本物のBRTは出来るか?(台北編)
日本に本物のBRTは出来るか?(ガイドウェイバス)
日本に本物のBRTは出来るか?(基幹バスシステム)
茨城県のBRT(かしてつBRT編)
茨城県のBRT(ひたちBRT編)
日本に本物のBRTは出来るか?(連節バスは十分条件か)
これは日本的基準ではBRT?

いちおう,お役所ではBRTをBus Rapid Transitと呼んで,ほとんど進まないLRTと同じようなものであるかのような印象を与えながら政策を進めている.…が,今ひとつ釈然としない.
確かに,一部のローカル線を置き換えたバス路線はそれなりに存在感はある.だが,都市内交通としての「BRT」は一昔,いや二昔,いやもっと昔の都市新バスシステムと何が違うのか,イマイチよくわからない.日本的使い方なら連節バスは単なる長いバスである.
そして最近,日本のBRTは実はBus Rapid Transitの略ではなく,次の言葉の略称では無いかと思い始めている.
BRT = Bus で Replace した Transit

これなら,実態と合っていると思う.BRTがローカル線の転換バスの新形態だというのなら,納得である.

クルマの処理がイマイチな日本の観光地

温泉街や有名観光地には風情のある建物などが並び,ぶらぶらと歩くのが楽しみの一つである.

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街路も一般のものとは異なり,意匠的な工夫の凝らされたものも多く,道路面が石畳風などの特殊な舗装になっていることも多い.

DSCN1426ところが,意識されているのはそこまで,つまりハードウェアまで.自動車は入り放題という場合がほとんどで,はっきり言って風情が台無しのことがほとんど.

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モノをつくったら,魂入れようよ.

路面区間の大型電車

今は福井の路面電車というと,低床式連節車体のFUKURAMというのが走っているが,ちょっと前までは路面区間なのにこういった大型車体の電車が走っていた.

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名鉄の岐阜市内の路面電車が廃止になった後は,それを導入して低床化が実現されたのだが,低床化後も朝夕を中心に大型電車が走っていた.その理由は,朝夕は利用客が多くて運びきれないことと,もう一つは大型電車のボディに描かれた広告を路上で披露することにあったらしい.

上の写真は大型車だがボディー広告の無いきれいな電車.

米国だに・すら・さえ優先信号

米国の街路に併設されたLRT路線.普段は信号機が「−」になっていて,赤相当の表示.

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電車が通過するのにあわせて「|」に変わり,青相当の進行になる.

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かくして,米国ですらLRTの優先信号が導入され,信号で停止することなくLRTは走り去って行く.もちろん,日本のPTPSのようなマイルドさはなく,かなり「ストロング」である.

米国だに・すら・さえパーク&ライド

クルマ社会の権化,米国でさえ,LRTが導入され,そして,郊外の駅にはこういった設備がある.

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駐車場である.ここに車を駐めて,市街地へは電車でね,ということ.

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米国でさえそうなのに,どうしてできない日本のLRT.

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米国だに・すら・さえ都市の水平エレベータ

高層ビルにはエレベータはつきもの.階段ではとても昇れない.だからといって,エレベータに乗る際にいちいち料金を取るなんて話は聞いたことがない.(除く,観光用展望台行き)

じゃぁ,都市の市街地はどうだという話.移動に手間がかかるなら,市街地の装置としてLRTを導入してタダで移動者を乗せてしまえという話.実際にやっている都市はいくつかあり,米国ポートランドはその一つだった.

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中心街をクルクルと回る路線は原則無料で乗降できた.「原則」というのは,厳密には路線の一部が有料区間で,大半は無料区間だったということ.

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大学の構内にも乗り入れており,この写真は有名な構図.

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一部有料区間があったので,券売機が車内にあったが,当時は誰もチケットを買っている気配がない.

DSCN4526それが影響したのかどうだかわからないが,現在は有料化されるとともに,路線網がさらに広がっている模様.

米国だに・すら・さえ自家用車進入禁止

いわゆるトランジットモールというやつがある.国によっては別の呼び方をすることも多いが,自家用車の進入を禁止して公共交通と歩行者しか進入できない街路のことである.

沿道の商店をハシゴするように自由自在に歩行者が横断しているわけではないが,下の写真は上の定義にあてはまる.

DSCN3783この坂道も.

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クルマ社会の権化,米国でさえ,どこでもここでも自動車を通過させているわけではなくTPOを考えたコントロールがされている.

米国だに・すら・さえバリアフリー

米国すらLRTを導入して,ちゃんとバリアフリーに配慮するご時世である.

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これなら,いちいち係員呼んで板を渡さなくても,車イス,ベビーカー,足があまり上がらないご老人等々,心配なく乗降できる.

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欧州の話ではない.クルマ社会の権化,米国のお話である.

DSCN3882(米国ポートランド)