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ドイツの高速運転対応戦略

ドイツにも新幹線のような高速専用線は存在する.ところが,全国的にICEのサービスを展開している割には高速新線は非常に少ない.

その理由は在来線改良にある.

元々200km/h近くで走行できる路線が多いため,ちっと改良するだけで300km/h運転は無理だけれども,200km/h台の運転は簡単にできてしまう.

そんなわけで,結構あちこちで線路改良工事を見ることができる.

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これは,ミュンヘン-アウグスブルグ間の区間.ここは線増で遅い列車と早い列車の線路を分離しているように見える.

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線路自体はほとんど真っ直ぐなので,緩急分離するだけで十分高速運転対応の路線になりそうだ.

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もちろん,信号システム等は高速運転用のものが導入されていると思う.

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駅はというと,構造が複雑で建設費が高価なため,そのまま使い続けていることが多い.

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日本では,「高速鉄道=高架の高速新線」になっているが,いろいろと創意工夫の余地はあると思う.現時点では,知恵が足りないかも.

 

120分以上

朝,出勤しようとすると,大雨で電車が止まっているという.駅でしばらく待つと,8時30分頃には運転再開できそうだという.客はホームで待っていろとのアナウンス.長尾駅で電車が出発準備をしているという.

待つこと30分弱.

隣の駅との間で,土砂が線路に入り込んでいるとのアナウンス.ダメだこりゃぁ.今から振り替え輸送で京阪電車に乗って京橋まわりで行くと,2時間近くかかる.ダメだこりゃぁ.

一旦,家に引き返すことにする.

約4時間後,今度こそ運転再開らしい.12時30分頃再開らしい.駅に向かってホームで待つ.

待つこと約20分.ようやく来た.結局,朝,ホームで待っていた電車が4時間半近く遅れてやってきた模様.

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最近は駅の電光掲示に遅れ時間が示されるようになっているが,2時間以上は「120分以上」という表示になるのね.

巨大パンタグラフ

海外のトラムは,とかく屋根上のパンタグラフが巨大なものが多い.

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上の写真の電車など,車体の大きさとパンタグラフの大きさがほとんど同じである.

電線の高さを目一杯高くして,大型自動車などとの干渉を少なくするのが主目的だと思うが,同時に頭上の電線をなるべく気にしなくても良いようにする,という役割もありそうである.

測ったことはないが,たぶん,日本の路面電車の電線よりも高いところに電線が張られていると思う.

(写真は,プラハ)

 

LRTにも「踏切」

LRTというと,歩行者とLRVが混合交通状態であるトランジットモールを思い浮かべがちだが,そういったところは速度が非常に低速運転であり,安全がちゃんと確保されている.

じゃぁトランジットモールじゃ無いところはどうかというと,「踏切」があったりする.

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横断歩道の信号の一種だが,LRVが近づいたときだけ,2個1組の黄色のランプが交互に点滅する.ただし,音の出る警報器は無い.

ということなので,LRTを導入したら全区間混合交通状態にしなければならない,などと勝手に思い込まないように.念のため.

(写真はドレスデン)

ICEのATS

ドイツ版新幹線と言われるICE.高速新線を走っているよりも,在来線相当の線路を走ることの方が多いので,実は「ATS」がついている.

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先頭車の,最初の台車の進行方向右側に車上子がついているようで,ホームからでもわかる.

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こういう位置についているので,地上子も線路のレールの外側についている.

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まぁ,そんだけ.

なお,高速新線を走る場合は日本のATS-P形相当やATC相当の保安装置も積んでいるので,そっちを使って走る模様.

 

続・新幹線札幌駅の件(駅の西側編)

札幌駅の件の続き,今度は西側(小樽方)である.

西側については,駅の高架と南側の建物の間には少しだけ空間があり,かなりがんばれば線路1線程度は建設できそう.

駅の真ん中の南側あたりから西を見ると…

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駅の西端南側から東方向を見ると…

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いちおう,1線程度は建設できるが,奥(東)には建築物があり,この建築物を除去しないと十分な長さのホームが建設できない.

下の写真のように駅のさらに西側には空間の余裕があり,道路の上部空間が使えないこともない.道路奥に見える緑道までは約270mであり,10両編成の電車がギリギリ収まるレベル.

下の写真の左側のビル群は,手前から奧へと順に,郵便局跡の再開発ビル?,JRの関連会社のビル×2,という構成.副業ばかりに目が行って,本業の将来展望が無かったか?

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線路は何とか作れるが,電車の留置線は駅の東方に作るしか無く,やはり1番線は転用せざるを得ない.

駅の東方にホームを作るよりは,西の方が地下鉄までは近いが,程度問題であり,地下鉄への乗り換えや在来線への乗り換えは不便そう.

ということで,ここもあんまり便利な立地にはならない.アカンやん.

 

スーパーカー

京阪電車の京津線用の電車.

地上の線路も走れば…

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路面軌道も走るし…

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地下鉄も走行する…

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…教科書の「LRT」の特徴をそのまま日本国内で表現したような電車だが,海外のトラムが地下線を走るのに比べて重装備で電車の値段が高いらしい.

運転席のランプには「ATO」の文字が.自動運転対応である.

「TASC」は定位置に停止させる装置だったっけな.

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ホームの監視カメラ画像を電車に伝送する装置もついている.

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トラムにしては重装備だな.

耳つき?

いつもの電車がやってきた…が,なんか変なものが付いている.

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耳つき? 耳というよりは口元に両手を添えている感じか?

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連結面間にホームから転落する人もいる.目が不自由だったり,酔っていたり.

運転席の無い連結面間なら板を付けると良いが,運転席のある先頭車同士が頭を突き合わせる部分はどうするのかと思っていたら,結局こういう解なのね.

後付けだと何かとデザイン的に難アリになるので,最初から織り込み済みの設計にするという手もある.例えば,極端なのだと,こういうのもあるぞ.連結するだけで,転落防止も通路もセット完了.

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#チャウチャウ犬ではありませんので,念のため.

散水装置

線路の散水装置というと,関ヶ原や上越新幹線などにある新幹線の消雪装置のことを思い出すが,それ以外にも散水装置はある.

それは,急カーブである.レールと車輪の摩擦を小さくすることが目的であり,似たような目的では塗油器というのもある.

写真の曲線は半径80メートル! 路面電車級である(…というか,京津線は元々路面電車だね).京阪京津線の大谷駅の北側である.

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京津線にはここ以外にも何カ所かに散水設備がある.