スペインの鉄道博物館の収蔵物(タルゴ編)

スペインの鉄道博物館,他の展示物はこれといって面白いモノは無い(…と言ってしまうと失礼だが,正直な感想である).

そんな中,スペインらしい展示物がこれだ.

登場して75周年らしい.期間限定特別展示.といってもパネルだけ.

スペインのタルゴというと,人によって受け止めるイメージは異なり…

  1. 曲線を高速で曲がれる振り子式列車
  2. 異なるゲージ間を直通できるフリーゲージ列車
  3. 結構高速で走れる高速列車

…と様々であり,どれが真の姿かというと,どれも正しい.つまり,振り子式列車バージョンも,フリーゲージ列車バージョンも,300km/h超運転できる高速仕様もある.

スペイン国外にも輸出されており,各国仕様があるようだ.ゲージが異なる路線を直通という点では欧州にはロシアという広軌鉄道網を持つ国もあり…

…あった.ロシア版タルゴ列車.説明はこうある.

ロシア鉄道では240km/h運転できる上,7編成のうち3編成は1520mmの広軌区間で使用され,残りの4編成は2016年からモスクワーベルリン間に投入されて軌間変換装置を使っているようだ.

皇居の上空を通過-AirFrance

羽田空港から8日深夜に離陸したパリ行きのエールフランス機が、騒音被害を防ぐために定められたルートを外れて7キロ以上北上し、東京都千代田区の皇居など都心の上空を低空で飛行していたことが11日、分かった。国土交通省によると、気象条件などで着陸をやり直すために到着便が都心を低空で飛ぶケースはあるが、出発便が今回のような飛行をするのは極めて異例。運行の安全上、問題はなかったが、国交省はエールフランスに説明を求めるなど、詳しい経緯の調査に乗り出している。

情報源: 皇居の上空約1380メートルを通過 エールフランス – 産経ニュース

ま…まさかとは思うが,この動画の東京都心通過版を撮りたかった…ってぇわけじゃないよね.(この動画もAF293だし)

秋田新幹線-新ルート整備600億円

JR東日本が検討している秋田新幹線の岩手、秋田県境の新ルート整備で、同社が600億円規模の概算事業費を秋田県や沿線自治体に対し提示していたことが7日、分かった。トンネル新設を含む工事区間は県境をまたぐ十数キロになるとみられる。

情報源: <秋田新幹線>新ルート整備600億円試算 トンネルは10キロ超、工期10年見込み | 河北新報オンラインニュース

関連記事もある.

情報源: <ニュース深掘り>秋田新幹線新ルート整備 防災強化へ議論不可欠 | 河北新報オンラインニュース

山形新幹線の福島-米沢間と似たような事情だが,山形新幹線が「新幹線計画路線に並行する在来幹線鉄道」であるのに対し,こちらは事実上都市間の幹線として機能しているものの地方交通線であり,こちらは公式の新幹線計画は無い.

両記事をよく見ると,どちらにもフル規格新幹線電車を通過させるには追加費用が○○○億円という件も無い.

秋田市への新幹線計画は日本海側の羽越新幹線計画,福島から山形を経由して内陸を縦走する奥羽新幹線計画がある.ところが秋田への現状の主たる幹線鉄道輸送はどちらでも無く,盛岡からの田沢湖線ルートだ.

整備費用は山形新幹線に比べると小さいモノの,状況的にいろいろと悩ましい.簡便な整備は現状のルートを強化することだが,公式の新幹線計画が無いのでフル規格新幹線電車を通過させるトンネルを建設するのが難しそうである.このプロジェクトは在来幹線鉄道の改良工事になってしまい,新幹線整備ではないので国の補助制度メニューもしょぼく,補助率も新幹線建設に比べて小さい.

これに加えて,現状のルートをフル規格新幹線化させた場合,奥羽新幹線や羽越新幹線沿線地域はどうするんだという問題もある.

もっとも,奥羽新幹線がもし完成したとしても,現状の田沢湖線ルートは隣県の県都である盛岡とを結ぶルートであることに変わりは無いわけで,少なくとも防災目的の投資は無駄にはならない.

新トンネルは時間短縮にもつながるそうだが,10キロほどのトンネルだと,急加速しても250キロに達するのは難しそう.時間短縮の恩恵も小さく,170キロ運転程度を念頭に設計しておくというのが無難な落としどころか.170キロなら久留米と新鳥栖のわずか数キロでも到達できる速度だ.いずれフルサイズの電車は山形方向からやってくると期待すれば,トンネル径は在来線サイズでもいいかなぁ.

 

スペインの鉄道博物館の収蔵物(車両編)

マドリードの高速鉄道ターミナル駅であるアトーチャ駅から南へ約1キロあまり.旧デリシャス駅の屋根付きホームをそのまま博物館にしている.

フランスやドイツの博物館に比べると,これといった展示物は無く,古い車両が並べてあるだけ,といった感じ.多少なりともスペインの鉄道の予備知識があれば何とか理解できるが,見て楽しいかというと微妙である.

入り口では古い小型蒸気機関車が迎えてくれる.

数ユーロを払って中に入ると,そこは駅そのまま,ホームの各線路にぎっしり古い車両を並べてある.

古い電気機関車やディーゼル機関車…

それから,これはディーゼルカーのようだが,室内の大半が機械室で客室がとても小さい.営業がこれで成り立ったのか? それとも試作車?

こっちは高速運転用ディーゼルカー? 「FIAT」と書かれているので,イタリア製か?

この青いディーゼルカーは,急行列車用だったようだ.

この車両は食堂車で,博物館の食堂として営業中.

スペインの鉄道車両はやや地味だが,今や軌間可変列車や振り子式列車などの特殊な車両を自国開発しており,これはその初期型のようだ.まだ軌間可変や振り子の機能は無さそう.「Talgo列車」である.

山形新幹線トンネル新設は1500億円

山形新幹線の山形、福島両県境区間で豪雪などによる運休や遅延が相次いでいることを受け、JR東日本は、防災対策事業の概要をまとめた。

情報源: 運休相次ぐ山形新幹線…トンネル新設の工事費は1500億円 JR東、事業化の是非を検討 – 産経ニュース

例の「山形新幹線最弱伝説」への対応である.いっぺん言及した件でもある.

この記事をよく見ると,120億円追加すればフル規格の電車が通過できるトンネルサイズにできる,とある.ということは,原案は在来線サイズのトンネルということか.

この区間(福島ー米沢間)は新幹線の基本計画である奥羽新幹線の一部でもあるので,「常識的には」フル規格対応で作っておいて,必要に応じて転用するのが妥当だろう.いったん完成して使い始めると出戻り工事は不可能だからだ.まぁ,要するに青函トンネル方式である.

正式な高速道路が欲しいんだが,なかなか整備されない区間において,まずは一般国道のバイパス的な自動車専用道路を建設(線形そのものは高速道路で対面通行など)しておいて,時期が来たら高速道路網に組み込むということが行われることがある.「高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路」というやつである.

例えば,和歌山の海南湯浅道路(国道42号)→阪和自動車道,とか,高松東道路(国道11号)→高松自動車道とか.そのほか,高速道路への正式編入はされていないものの実質的に高速道路網の一部になっている自動車専用道路は全国にたくさんある.

高速道路以外にも,一般国道2号のバイパスを有料の県道として整備した欽明路道路(30年くらい前に無料開放)というのもある.

そういったアイデアが新幹線ネットワークにあってもいいと思うんだが,「常識」の通じない頭の固いセクションがあると実現しにくいかも.

山形新幹線については最近もさらに別のトンネルの建設を要望する記事があったが,米沢盆地と山形盆地の間の山地部分あたりかな?

敦賀―新大阪の着工迅速に

与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)は27日に東京都内で開いた会合で、着工時期が未定の北陸新幹線敦賀-新大阪について「切れ目なく工事に入らないといけない」として、2023年春の金沢-敦賀開業後速やかな着工を目指す方針を決めた。PTの岸田文雄座長(自民党政調会長)が会合後、報道陣に明らかにした。

情報源: 敦賀―新大阪の着工迅速に 北陸新幹線与党推進PT決定 : 京都新聞

現在は敦賀以北が工事中.もしもこの工事が終わって新幹線の当面工事が無いとすると,工事担当者は別のところの工事に行ってしまい,再び集めて再組織化するのは(出来ないことはないが)ちと面倒.

今工事している組織がそのまま次の工事に入るのがスムーズやね.

大都市の地下鉄工事も,かつてはそんな感じだった.

次の具体的着工区間は「敦賀ー京都ー新大阪」? それとも,とりあえず「敦賀ー京都」?

#敦賀と京都の間の長大山岳トンネルは「難工事区間」だと思うが,京都市街の通過区間も難工事だと思うし,新大阪駅の工事も結構な難工事だと思う.

 

名鉄常滑駅の場内信号機

名鉄常滑駅のホームから中部国際空港方面を見ると,信号機が近接して2つ見える.

大きな駅でホームの真ん中に信号機があり,停車列車が半分ほど進んだ段階で次の列車の進入を許している,という例は多い.

…が,ここは車両1-2両分しか間隔が空いて無いので,そういう目的では無さそうである.

んんん?

ホームの先端の信号(出発)が赤,その手前が橙,とするとその手前の場内信号機は緑(あるいは緑+橙)ということか.つまりこのホームへの進入速度を上げようとしている,ということかな?

(写真の色がいい加減なので,もしかしたら赤信号が2つ連続しているのか?)

計画運休=予行演習?

いずれ来るであろうと言われている南海トラフ系の地震.何らかの予兆を察知した場合,社会活動を計画的に停止させる必要が出てくる可能性がある.

最近,台風等で鉄道が計画的に運休するようになってきているが,大地震を察知した場合の計画的な運休や社会活動停止の予行演習になってるのかもなぁ…

いつ見ても難易度MAXな駅

おなじみ名鉄名古屋駅.

大都市中心部の民鉄駅なのに,2線しかなく,ホームはいつも客だらけ.

自分の乗りたい電車の行き先を確認して,それに合わせてホーム上の並ぶ位置の表示と向かい側上部の電光掲示を確認して並ぶ.

電光掲示の種類は9種類あるようだ.東海地方在住ではない人にはなじみのない地名が多いと思う.ホーム上の並ぶ位置はJRならせいぜい3扉車と4扉車の位置の2種類くらいだろうが,ここは難易度MAXなので,平均1.5mくらいの差で位置を違えており,一見さんお断りに近い難易度MAXレベルの駅である.

なお,並ぶ位置が正しくとも,同じ方向の種別の異なる電車が来ることもあるので,何となく電車に乗り込んでしまうとエラいことになる.それから,途中で後部切り離し,ということもあるので,正しい電車に乗っても途中の切り離し駅で慌てることもある.

やはり難易度MAXレベルである.

#構内アナウンスで「次の急行は前後にも停車します」と言われて意味のわかるのはナゴヤンだけである.