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三線軌+単線並列

「ミニ新幹線」の線路を観察してみよう.区間は奥羽本線の秋田−大曲間である.

写真中央の線路は狭軌(軌間1067mm),右は標準軌(軌間1435mm),右の線路の奥には「新幹線」の車両が走っている.この区間は基本的には狭軌と標準軌がそれぞれ単線で敷設されているという珍しい形態である.

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右の標準軌から分岐した線路が狭軌をクロスして,左側の車庫へとつながる.

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車庫には標準軌用のローカル線電車が置いてあるので,このあたりでは普通電車は狭軌と標準軌の2種類あるようだ.運用がめんどくさそう(JR東日本て,割とめんどくさい車両運用を平気でやってるよね.).

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単線並列なので,信号機もそれぞれの線路に設置されている.そんなわけで,線路の幅の違いさえ無視すれば,まるでヨーロッパの線路(*)のような感じである.

(*)ヨーロッパでは単線並列が普通なので,複線区間では2線ともに信号機が建っている.

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「新幹線」ではあるが,車両サイズはミニ,つまり在来線規格相当なので,トンネルがあっても掘削しなおすこと無く,元々のトンネルがそのまま使える.経費節減.

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途中の小駅は,ローカル列車が発着するホームだけ.「新幹線」は通過なのでホームが無い.経費節減.

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「新幹線」用の線路には,当然ながら時々「新幹線」が走る.

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単線区間ばかりでは上下列車の交換に不便があるので,一部の区間は非常に珍しい三線軌になっている.写真奥に写っている片渡り分岐器は「新幹線」だけが通る.ここから先は,当分三線軌が続くので「新幹線」は走りながらすれ違える.

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橋梁も在来線のものを流用できるので,経費節減.ただし,単線用の橋梁は重心がずれたりするので,使えないこともあるらしい.

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他ではなかなか見られない珍しい分岐器.

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なかなか快調に走る.

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そして,三線軌区間は終了.

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変電所も在来線と同じものを使えるので,経費節減.

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今さら言ってもしょうが無いが,西日本方面でもつべこべ言わずにさっさとミニ新幹線を導入しておけば良かったんだけどねぇ.

一方,そうこうしているうちに東北方面では次の段階へ進もうとしているのであった…

 

みどりの券売機プラスとの闘い(惜敗)

初の手痛い敗退の報告である.

今回の購入希望ルートは以下のようなものである.本来は新幹線+新幹線+JR近郊線のルートが「奴」のお勧めルートだが,選んだ経路は…

  1. 地方都市を出てローカル線で2時間ほど移動
  2. 本来とは異なる新幹線で始発から終点まで
  3. 降車した駅で別の新幹線に乗り換えて2時間半ほどで降車
  4. JR近郊線で1時間ほど

再び切符と特急券を別々に買う作戦を実行した.

  1. まず,乗車券だけ買う.発駅と着駅を指定し,「新幹線を使う」を押し,最初の新幹線駅を指定する.あとは順に問われるままに,乗換先の路線と乗換駅を指定してゆく.そして乗車券だけを発券させる.
  2. 次に,「2.」の新幹線の特急券だけを発券させる.小都市の駅の始発なので自由席でOK.しかも乗車予定は臨時便だ.
  3. さらに「3.」の指定席特急券を発券して終わり.

楽勝!…と思いきや,よく見ると「3.」の乗車列車を間違っているではないか.そこで,乗車変更を試みる…が「みどりの券売機プラス」では,当日分の乗車変更しかできないではないか.

うっ,やられた.負けである.このままではかなり早く最初の駅を出発しなければ「3.」で間違えた列車には間に合わない.

仕方なく,後日有人窓口のある駅に向かい,対面で変更してもらった.

「券売機プラス」では要所要所で内容確認を求めてくるが,実物の切符を目の前にしないとなかなか実感ができないものである.対面販売時における実物の切符を前にしての確認作業は重要である,と言うことを実感した瞬間であった.

ただいま通算2勝1敗.

羽越新幹線用の空間

有名な話なので,今さらであるが…

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上越新幹線の長岡駅の新潟方面ホームには,「線路予定地」がある.

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富山方面から柏崎などを経てここでいったん上越新幹線と合流するということか? この空間が本来目的で使われる日は来るのだろうか?

新潟駅の在来線高架工事

ただいま新潟駅の在来線高架工事中.

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完成すれば,「いなほ」と「とき」が同一ホーム条で乗り換えられるようになる模様.完成予想イメージ(↓)?

完成後も笹団子は,買えるんだろうか?

みどりの券売機プラスとの闘い(2勝目)

2勝目の報告である.今のところ,右側にある電話機のお世話になっていないので,「プラス」特有の話では無いかもしれない.

今回の購入希望ルートは以下のようなものである.

  1. JR近郊線で新幹線駅へ
  2. 新幹線に乗車(指定席)し終点で降車
  3. 降車した駅で別の新幹線に乗り換えて終点で降車
  4. さらに,降車した駅で在来線特急に乗り継いで約2時間で降車(乗り継ぎ割引あり)
  5. その駅で3時間ほどの用件を済ませた後,再び在来線特急に乗って終点で降車

例のごとく,「奴」のお勧めルートではこのルートは出ないので,簡単ではない.そこで再び切符と特急券を別々に買う作戦を実行した.

  1. まず,乗車券だけ買う.発駅と着駅を指定し,「新幹線を使う」(だったかな)のボタンを押し,最初の新幹線駅を指定する.あとは順に問われるままに,乗換先の路線と乗換駅を指定してゆく.そして乗車券だけを発券させる.
  2. 次に,「2.」の新幹線の指定席特急券だけを発券させる.
  3. さらに「3.」と「4.」の新幹線と在来線特急の乗り継ぎについて,発着駅と発時刻指定の方法で発券.
  4. 最後に「5.」の特急券を発券.

斯くして,今回も四度に分けることで目的のチケットをゲット.だいぶ慣れてきたが,時間がかかりすぎ.いきなり電話機に向かって話すだけで発券できるのが理想.でも,20年以内くらいにはできるかも.

平成28年度鉄道関係予算概算要求

平成28年度の鉄道局関係の予算概算要求概要をみてみよう.
資料はこれ→ http://www.mlit.go.jp/common/001101353.pdf

まず,鉄道局の概算要求額そのものであるが,約1163億円.対前年度比1.14倍.

ここだけ見るとおぉ,増額している!となるのだが,国土交通省の概算要求額全体では約6兆7千億円ほどなので,比率は約1.7%である.国全体での予算総額は98兆6千億円ほどなので,国家予算に対する鉄道関係の予算は約0.118%である.

前年度比増額していること自体は評価してもいいのだが,その絶対的な比率は絶望的に小さい.

比率10%というと,こういう感じ.
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比率1%というと,こういう感じ.国交省予算に対する鉄道予算の比率のイメージはこれに近い.
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そして,比率0.1%というと,こういう感じ.国家予算に対する鉄道予算の比率のイメージはこれに近い
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なお,新幹線に投じられる予算は,鉄道関係予算の,さらにその一部であるという事実.

もっとがんばろうよ…

みどりの券売機プラスとの闘い(初勝利編)

昨日の敗戦の原因を考えてみた.反省会である.

券売機の内部のプログラムを考える奴は,「客は早く行きたがっている」との思い込みで操作体系を作っている.「奴」のお勧めではどう操作しても希望の列車のチケットは買えない.

じゃぁ,お勧めされて使える部分は使い,あとはマニュアル操作的な使い方をすれば何とかなるのではないだろうか.

ということで,以下のような作戦を実行した.購入希望ルートは以下のようなものである.

  1. JR近郊線で新幹線駅へ
  2. 新幹線に乗車(指定席)し約2時間で降車
  3. 降車した駅で昼飯を食う
  4. 次に,在来線特急Aに乗り継いで約1時間半で降車
  5. その駅で30分ほどの休憩時間をとる(構内から出ず)
  6. さらに在来線特急Bに乗って約3時間の駅で降車
  7. ただし,特急Aと特急Bは乗換駅で途中下車しなければ特急券は通し運賃になるはず

では,作戦実行.基本作戦は,切符と特急券を別々に買うことである.

  1. まず,発駅と着駅を指定し,発駅の時刻を指定して「奴」にとりあえずのお勧めルートを示させる.
  2. そして,そのルートの特急券を買うようなフリをして,「乗車券のみ」のボタンを押して乗車券だけを発券させる.
  3. 次に,新幹線の乗車駅と降車駅と時間帯を指定して,指定席特急券だけを発券させる.在来線との乗り継ぎ切符が存在しない区間なので,これでOK.
  4. そして,在来線特急についても,乗車駅と降車駅と降車時間を指定して発券させる.これは幸い30分休憩乗り継ぎパターンとすぐに乗り継ぎパターンの両方を選べたので,30分休憩乗り継ぎパターンを選んで発券.

斯くして,三度に分けることで目的のチケットをゲット.(…がしかし,やはりサービスダウンは否めないところ.たいていの人は初日のような敗退のまま,有人窓口を使うようになり,そして次回の旅行からは飛行機を選択するような気がする)

 

みどりの券売機プラスとの闘い(初戦敗退編)

例のみどりの券売機プラスを使ってみた.

今回のルートの概要は次のようなものである.中級〜上級あたりの難易度か?

  1. JR近郊線で新幹線駅へ
  2. 新幹線に乗車(指定席)し約2時間で降車
  3. 降車した駅で昼飯を食う
  4. 次に,在来線特急Aに乗り継いで約1時間半で降車
  5. その駅で30分ほどの休憩時間をとる(構内から出ず)
  6. さらに在来線特急Bに乗って約3時間の駅で降車
  7. ただし,特急Aと特急Bは乗換駅で途中下車しなければ特急券は通し運賃になるはず

これを券売機で買おうとしてみた.

まずは「指定席」→「新幹線指定席」のボタンを押す方法から始めてみる.新幹線の指定券は発券できるが,乗り継ぎ先の特急が発券できないので,このボタンではダメである.まぁ,予想通り.

次に「指定席」→「特急乗り継ぎ」の方法を試す.ん? これだと最初の発駅は新幹線駅になる??

最後の手段(?).乗車駅と降車駅を指定して,乗車駅の発時刻を入力する方法を試す.いくつかの経路が示されて,上に書いたのに近いものは発券できそうである.しかし,昼飯を食ったり30分ほどの休憩を取ることは想定されず,すぐに乗り継ぐことを想定した列車が示されて,希望に添った列車が出ない.

モタモタしているうちに,券売機の営業終了の23時になってしまい,本日はプラス君に負けである.切符を手にすることはできなかった.

リニア大阪同時開業…とは言うが…

大阪府知事選と大阪市長選が近くなってきており,出馬を予定している方々からは威勢の良い話が出てきている.

与野党とも北陸新幹線やリニア新幹線等に言及する方が多く,一昔前では鉄道建設など見向きもされなかったことを考えると隔世の感がある.

ところで標題の件だが,「リニア新幹線大阪同時開業実現を!」みたいな政策を述べられる方が多いように思われるが,そろそろ黄色信号がともっていることに留意した方が良い.

50年以上前の東海道新幹線の工事は5年半でできたが,あれは用地買収をはじめとして事前の準備がかなり進んでいた段階からの5年半である.当時は建設業者もたくさんあった.

今回のリニア新幹線については,名古屋以西については環境影響調査もルートの詳細決定も終わっておらず,政治家がいくら威勢良く演説しても,段取りがまだなので数年では無理である.

2000m級の山岳はないものの,工期は概ね10年は見ておいた方が良く,事前のルート詳細決定と環境影響調査にも2−3年必要である.東京−名古屋間については2011年に整備計画が決定されて,その後の環境影響調査等々に手間取っており,起工式は終わってはいるものの,4年経過した現時点においてもまだ大々的には工事の槌音が聞こえてくる段階には至っていないことに留意すべし.

工期10年+環境影響調査等3年=13年
2027年同時開業ー13年=2014年
2014年<2015年

今はもう2015年の後半.普通のスケジュールでは無理な時期に来つつあるので,「リニア新幹線大阪同時開業実現を!」の言葉の裏に具体的な(実効性のある)スケジュール短縮策が無いようだと,大風呂敷のウソ八百になりかねないので要注意である.>立候補予定者各位