その手の教科書には,新幹線は高速運転なので線路際の信号機は見落とす可能性は高く,そうなると危ないので運転席に走行できる速度を表示する車内信号機が設置されている,と書かれている.
しかし,実は線路際に信号機はある.
入替信号機もあるぞ.
まぁ,知っている人は知っている話だが,いわゆるミニ新幹線とフル規格新幹線の接続駅の光景である.上に書いた車内信号機の話は200キロ以上で運転されるフル規格新幹線の話.ミニ新幹線は車両が高速走行対応というだけで,信号システムは在来線なので,接続駅の構内には新幹線にはに珍しい信号機が立っている.
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新幹線用地?(札幌駅西側編)
札幌駅から西側に高架橋沿いに歩くと,ほぼ未利用の空き地がずっと続く.高架工事をする際には,側道が整備されることが多いのだが,側道というわけでは無いようである. 新幹線用地?
沿線のマンションも,この空間を避けて建てられている.この部分は遊歩道化されている.
用地は,鉄道会社の関連会社が管理しているようである.
隣の駅のすぐ横の建物も,複線の高架線路程度開けて建てられている.
このへん
ニュートラム
大阪にニュートラムという乗り物がある.「New Tram」つまり,路面電車のことを指すことが多い「Tram」の新バージョンという意味である.もし,「New Tram」という乗り物が無かったら,LRTと呼ばれている新世代型路面電車のことを「New Tram」といってもよかったのではないかという意見もある.
さて,出発進行.基本的にゴムタイヤ式の乗りものなので,進路は車輪が自動的にレールをなぞるのではなくて別の案内装置によって決められる.ここは側方案内なので,曲がりたい方向側の側壁をたどってステアリングによって曲がる.
乗り物としては,バス以上,電車未満の「中量輸送」の乗り物である.もうちょっとスピード出せないかなぁ(事故があったので,無理かな).
途中,道路と一体化された構造物の部分がある.モノレール同様に,道路の一部として扱われており,整備費用も道路財源が投入されている.別の場所では港湾施設の一部だということで,港湾財源が投入されている.これを整備することで,道路渋滞が緩和されたり,港湾振興が図られるので費用投入が認められているわけである.
都市間交通でも,都市間道路の渋滞緩和や地域振興が認められるのなら,道路財源が投入されたり地域振興費用の一部がもっと認められても良さそうなものだが,今のところシブい財源であることが多い.整備新幹線の公設民営はマシな方である.
港湾付近のATC附近を過ぎ・・・
地下鉄中央線との接続駅であるコスモスクエア付近は地下化されている.
終点.
自動列車停止装置のご先祖
列車を安全に運行するには,保安装置が不可欠である.保安装置が高度で信頼性が高ければ時速300キロで走っても安全だが,保安装置がいい加減だともっと遅くても危なくてしょうがない.
列車は一定区間毎に信号機で管理されるのが基本だが,特には間違いで赤信号を無視して先に進んでしまって事故を起こす.事故を起こさないためには,保安装置で自動的に列車を停止させることになる.
最近はデジタル式だとか,速度のパターンを発生させて,とか,いろいろあるが,昔はもっと原始的であり,赤信号を無視して進んでしまうと,機械的にブレーキの非常弁を操作して非常ブレーキを掛けてしまうというものであった.バイクのキルスイッチみたいなものである.
下の写真は打子式という保安装置で,赤信号でなければ下の写真のようになっており・・・
赤信号だと、次の写真のように白いレバーが立ち上がる.ここに列車がやってくると車輪付近にある非常弁が引っかかり,急ブレーキがかかるという至ってシンプルな装置.
残念ながら現存するものは国内にはもうなかったと思うが,かつては名古屋市営東山線や営団丸ノ内線などにあった.保安装置の始祖鳥のような存在.これが発展して新幹線の自動列車制御装置などに発展した.
近鉄瓢箪山駅の不思議な配線
【祝】鉄道開通142年
例のメロディーであるが,実は以下の歌詞であるとの未確認情報もある.
※バブル期の「ひかり号」始発駅発車&終着駅到着時のメロディーに合わせて
(もしくはJR東の品川駅15番線の発車メロディーに合わせて)…
- (♬)汽笛一声新橋を
(♬)はや我が汽車は離れたり
※これについても,真偽のほどはナゾである.
弾丸列車計画の駅選定とリニア計画
東海道新幹線計画の祖先こと弾丸列車計画.正式には「新幹線計画」と言ったらしいが,最近刊行された書籍を読んでいると,どの都市とどの都市を結ぶべきか,つまり駅選定の際に考慮した事項が載っている.
大きく,3つの事項が考慮されていることがわかる.
- 輸送的観点…発着旅客数や貨物量
- 社会事情的観点…下記参照
- 現在線急行列車の停車駅…まぁ,つまり当時の実績ですね
2つ目の社会事情的観点については以下の項目が列んでいる.
- 人口
- 経済事情…生産力,海運移出入
- 政治事情…選挙区,議員数,官庁の分布状況
- 文化事情…大学や専門学校の設置状況
- 観光…観光地の状況
- 軍事…師団や旅団の司令部等の配置
- 交通事情…接続路線や後背勢力圏など
軍事はともかく,他は幹線鉄道計画としては至極当然の項目が列んでおり,これらをもとに東京〜下関間で20駅が選定されている.当時の列車の想定速度は150km/hであった.戦後,この計画は200km/h運転の東海道新幹線プロジェクトに引き継がれ,原案が鈴鹿山脈越えであったものを米原経由に変更した上で建設されている.元の検討の前提条件は150km/h運転,実際には200km/h運転なので,概ね+30%である.
さて,リニア中央新幹線計画については,1973年に決められた250km/h運転を想定した中央新幹線計画のルートを踏襲している.引き継ぐにあたって速度が250→500km/hと+100%になっており,ほとんど別物の交通機関になっているのだが,基本的なルート選定については「1973年の基本計画に書いてあるから」で済ませてしまっている.ホントにそれでいいのか?
ちなみに,東海道新幹線開業直前のビジネス特急こだま号は110km/hなので,200km/h運転になることでほぼ倍.つまりリニア新幹線プロジェクトは東海道新幹線登場時と同程度の速度引き上げ比率なのだが,500km/hという超超高速運転の乗り物は日本国のどことどこをどこ経由で結ぶべきなのか,まともな議論はされていない.
250km/h運転想定の計画を,+30%程度の320km/h程度のプロジェクトとして引き継ぐのであれば,さほど問題はなかったんだけどね.倍半分だとさすがに誰でも気づくほど差があるよね.
PARK & RIDE (SKY TRAIN編)
SKY TRAIN
ミニ地下鉄
ミニ地下鉄という地下鉄がある.交通システムの教科書では,中量輸送機関に分類されている小型地下鉄である.
地下鉄は地下を掘るため工事費がかさむが,同じ掘るなら掘る用が少ないほど工事費が安くなる.少しでもトンネルのサイズを小さくするために,通常型の地下鉄でも,屋根上の集電装置ではなくて第三軌条という三本目のレールを使って集電している.
電車だけれども屋根上スッキリ.
さらにトンネルを小さくするために,電車そのものを小さくし,床下の車輪も小さくするために通常のモーターでは無くて平べったいリニアモーターを使っている路線も多くなってきている.ホームの高さが低い.
もちろんトンネル径も小さいのだが,ミニ地下鉄が建設されるのは通常型の地下鉄よりも深いところであり,割安ではあるものの,建設費の絶対額は余りやすくはなっていないのが悲しいところ.
このミニ地下鉄はレール間のリアクションプレートが必要だが,レールは通常のレールなので,工夫すれば通常型の地下鉄路線への乗り入れもできるんじゃないかなとも思う.ホームの高さが通常のものとは違うので,ホームに段差をつけないといけないが,大阪市営地下鉄千日前線のように半分くらいホームが遊んでいる路線ならホームの前後で高さを変えればいいかも.集電装置が必要だが,通常型地下鉄と同じく,台車に付けてしまえば何とかなるかな.
今里筋線を千日前線に入れてしまえ,という,いささか強引なお話し.