果たして,新たな拠点形成に寄与するか?!
(撮影:2026/3/14)
えーと,なかなか話は進みませんが,京都市の駅として「桂川」が落とし所?などという話があるようだ.
「新大阪」がOKなら「桂川」でもいいじゃないかというノリは,わからんでもない.
だが,新大阪は大阪駅まで5分ほどという立地だけではなく,地下鉄御堂筋線で梅田,本町,なんば,天王寺etc…にそのままアクセスできる.最近はおおさか東線も乗り入れているので,東部の中小工場地帯へも行ける.
ところが桂川.京都駅までは確かに6分ほどだが,行けるのは京都駅だけであり,市内各地へのアクセスが絶望的に悪い.京都駅で乗り換えてようやくバス.これがネック.
京都駅から6分の距離ならば,山科駅のほうがマシである.なぜなら,山科駅からは地下鉄東西線を経由して蹴上,東山,中心部を経て二条城,太秦天神川etc…と,バスは不便だが地下鉄は割と便利である.(*)
新幹線桂川駅の長手方向を南北方向ではなくて東西方向にすれば,JR京都線だけでなく阪急京都線を市内中心部へのアクセス線にできるが,南北方向の計画だったよね.
それとも地下鉄東西線の太秦天神川-洛西ニュータウン-新幹線桂川駅という延伸ルートでもつくる?
(*)山科駅案がなぜ存在しないか想像してみると,線形上,小浜方面からのトンネルが滋賀県に引っかかったり,あるいは大文字山を南北に縦貫したりといった新たな超難問が発生するからだと思う.
なんだか「中速鉄道」が日本の新幹線計画の救世主だという錯覚が蔓延しているらしい.新幹線の基本計画線沿線地域でそういう話を時折聞くようになった.
「200km/h未満の速度でもそこそこ便利じゃない?」的な発想であるが,たしかに欧州レベルなら便利である.欧州レベルなら.
欧州の「中速鉄道」こと「在来線の改良区間」では150-200km/h運転は当たり前である.それは,線路が真っ直ぐで踏切がほぼ皆無だからである.そういう状況なので,一部の曲線を改良しさえすれば「そこそこ高速運転」ができてしまう.
ところが,日本の「中速鉄道」の議論では,その辺を完全無視して,「160km/h運転すれば便利になるはず」と思いこんでいる.最高速度が160km/h運転で便利なら,北越急行線で十分であり,北陸新幹線は不要だったはずである.
このような曲線改良が効果を発揮するのは,踏切がほとんど無くて,一部の曲線以外は線路が真っ直ぐな路線だけである.例えばこんな区間.踏切も少なそう.
都市間の線路は基本的に田んぼを突っ切る真っ直ぐな線路であり,所々に方向を変える曲線が入るだけ.これなら曲線改良&少数の踏切のアンダーパス化などで十部効果が期待できる.
でも,こんな路線だと,そもそも「中速運転」ができない.
カントをつけて,風による転倒を防ぐための防風壁を設ければ既存の在来線の線路でも160km/h運転可能だという暴論も存在するが,防風壁で風が本当に防げるのなら,湖西線の運転休止は存在しないはずである.
こういう区間(振り子式車両が投入されているような区間)は,結局のところ真っ直ぐな新線を建設せざるを得ず,真っ直ぐな新線ならば速度を160km/hに抑えなければならない理屈も存在しない.暫定整備計画の「青函トンネル方式」になるだけである.
また,踏切についても「センサーを高性能化すればOK」みたいな論の展開をする人もいるが,高性能なセンサーを付けても,列車が通過する直前に踏切に侵入されれば何の効果も無い.
なお,本家中速鉄道のドイツの場合,在来線改良で150-200km/h運転しているような区間では,「中速列車」と「ローカル列車や貨物列車」の線路は分けられ,複々線化される方向で徐々に整備が進んでいるようなので念の為.
#3億円もかかったらしい中途半端な報告書を真に受けないようにしましょう.