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フライブルクにもあった変な電車

バーゼルのExtra Wagenとか,チューリヒのSHUSHI TRAMとか,変わったトラムは時々見かけるが,ドイツのフライブルクでも見かけた.

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その名もParty Wagen.気がついてからカメラを構えたので,後ろ姿になってしまったが,低床式電車が多い中,旧式中の旧式なので一目瞭然.

IMG_3522ま,ビール電車とか,お座敷列車の乗りやね.

 

二階建て列車(ダブルデッカーとは言ってない)

大きな駅付近で線路を眺めていると,いろんな列車が出入りして面白い.特にここ,スイスのバーゼルはスイス国内の要衝であるほか,ドイツやフランスからも路線が乗り入れており,さらに車両基地まで隣接しているという立地である.お弁当を持って一日中観察したいくらいだ.

さて,しばらく見ていると車両基地からバーゼル駅へと向かう列車がゆっくりと足下を通過して行く.ゴトン,ゴトン.

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ん?

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なんか変だぞ.

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二編成併結の「二階建て」列車である.

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日本の感覚では編成の途中に機関車がはさまっているのは変だが,こちらの機関車は機関車のようで機関車ではない.遠隔操作できる電動ユニット車と表現した方が分かりやすいかもしれない.

そういうわけで,進行方向の先頭の運転台で2つの機関車を同時に制御すればこういうこともいとも簡単にできてしまう.

ま,TGVやICEも電車のようなフリをしながら,その実,機関車が客車をPush&Pullしているわけなので,TGVやICEが2編成併結できるのなら,上の写真のような光景も別に不思議でも何でもないわけだな.

RERのバリアフリー度

仕事柄,欧州等に出かけて写真を撮ってきては「ヨーロッパのバリアフリーは進んでいる」などと説明する機会が多いが,中にはイマイチなバリアフリー度のものもある.

写真はフランスのシャルルドゴール空港に乗り入れているRERという近郊鉄道の出入り口であるが,大きな荷物を持っている人が多いにもかかわらず,バリアフリー度は×である.

DSCN8437何でもかんでも欧米の方が進んでいるわけではない,という例.

追記:

上の写真はB線(空港から市内まで乗るときに使う路線)だが,下の写真のD線も別の意味で「落とし穴」だったゎ.

 

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欧州9か国鉄道の国際路線での検査強化で合意

こういう記事があった.

 【パリ=本間圭一】オランダからパリに向かっていた高速鉄道「タリス」車内でモロッコ国籍の男が発砲したテロ事件を受け、英仏独など欧州9か国の内相や運輸相は29日、国境を越える路線で乗客の身分証明書や手荷物の検査を強化することで合意した。

情報源: 欧州9か国、鉄道の国際路線での検査強化で合意 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

DSCN4903このThalysという列車,再来週乗るんだが…ひえぇ

元々,パリ北駅のコンコースなどには仏軍の兵士が警戒していることが多く,日本には無い緊張感があった.国際便であっても気軽に乗れるのが鉄道の利便性の一つであったんだが,だんだんとそうも言ってられなくなってきたか.

どうぞ,何事もありませんように.

木型

大宮の交通博物館に行くと,通常はこういった光景に目を奪われるのだが…

よく見るとこういった展示物もひっそりと置かれていたりする.

東海道新幹線の電車の形状を決めるための木型である.

このときは2種見つけた.どちらも,当時描かれた新幹線の完成予想図の電車の先頭形状に似ていたりする.この木型を元に想像を膨らませて描いたのだろうと思う.

難易度の高いホーム

名古屋の地下には,世にも難しい,一見さんお断りに近いホームがある.

(地元の人はよくご存じ)これ.

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ただの地下ホームにしか見えないって?

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線路の向こう側にある電光掲示を見ながら,自分の乗りたい電車がどこ行きなのかを見極め,1-2メートル単位で横にずらされた整列位置に正しく並ぶ.ナゴヤンにはこの能力が必要である.

もちろん,電光板の表示は電車の「行き先」であって,あなたの降りたい駅が示されているわけではないので,名古屋都市圏の地名を熟知していなければ整列できない.栄生,伊奈,津島,吉良吉田etc…わかるかなぁ? 経由駅名も見とかないと,とんでもなく遠回りのことがあるぞぉ.

しかも,「本日,急行は前後にも停車します」などという暗号めいた構内アナウンスも即座に解読しなければならない.

さらに電車が進入してくると「どーけーよー どーけーよー こーろーすーぞー」という恐るべき脅迫にも耐えなければならないのだ.(今はそんな警笛鳴らさないか.)

ナゴヤンへの道は険しい.

日本に本物のBRTは出来るか?(日本のBRTは何の略称か)

日本には本物のBRTが無いという話は結構何度も繰り返してきた.

東北に行ってみた(BRT編)
日本に本物のBRTは出来るか?(オタワのバス専用道路)
日本に本物のBRTは出来るか?(PARK&BUS乗車)
日本に本物のBRTは出来るか?(バス専用高速道路車線)
日本に本物のBRTは出来るか?(ゴムタイヤトラム編)
日本に本物のBRTは出来るか?(ナントの専用道)
日本に本物のBRTは出来るか?(優先信号)
日本に本物のBRTは出来るか?(完璧なバリアフリー)
日本に本物のBRTは出来るか?(台北編)
日本に本物のBRTは出来るか?(ガイドウェイバス)
日本に本物のBRTは出来るか?(基幹バスシステム)
茨城県のBRT(かしてつBRT編)
茨城県のBRT(ひたちBRT編)
日本に本物のBRTは出来るか?(連節バスは十分条件か)
これは日本的基準ではBRT?

いちおう,お役所ではBRTをBus Rapid Transitと呼んで,ほとんど進まないLRTと同じようなものであるかのような印象を与えながら政策を進めている.…が,今ひとつ釈然としない.
確かに,一部のローカル線を置き換えたバス路線はそれなりに存在感はある.だが,都市内交通としての「BRT」は一昔,いや二昔,いやもっと昔の都市新バスシステムと何が違うのか,イマイチよくわからない.日本的使い方なら連節バスは単なる長いバスである.
そして最近,日本のBRTは実はBus Rapid Transitの略ではなく,次の言葉の略称では無いかと思い始めている.
BRT = Bus で Replace した Transit

これなら,実態と合っていると思う.BRTがローカル線の転換バスの新形態だというのなら,納得である.

路面区間の大型電車

今は福井の路面電車というと,低床式連節車体のFUKURAMというのが走っているが,ちょっと前までは路面区間なのにこういった大型車体の電車が走っていた.

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名鉄の岐阜市内の路面電車が廃止になった後は,それを導入して低床化が実現されたのだが,低床化後も朝夕を中心に大型電車が走っていた.その理由は,朝夕は利用客が多くて運びきれないことと,もう一つは大型電車のボディに描かれた広告を路上で披露することにあったらしい.

上の写真は大型車だがボディー広告の無いきれいな電車.

有視界続行運転

目視の続行運転というと,路面電車は基本的にはそのような運転をしている.道路交通法に従って運転するので,運転士の注意力と交通信号機に頼って2列車以上が続けて運転できる.

じゃぁ,そうではない鉄道はどうかというと,一定の閉塞区間内に2列車以上入れないようにして運転するのが原則…

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…のはずだが,上の写真の2列車はヘッドライトの点灯具合から見て同じ方向に進んでいる.「有視界」続行運転である.日本の鉄道監督官庁が見たらひっくり返りそうな運転方式かも.

もう時効だから話すと,かつて和歌山に野上電気鉄道というのがあって,全線単線であった.ある休日,行楽客がとても多くて,本来の列車には積みきれずに積み残しがでた.そこで,急遽車庫から電車を出してきて,満員の電車のすぐ後ろを走らせて運転.もちろん連結せずに「有視界」運転.

後にも先にも,路面電車以外で目視だけに頼って運転しているのを目撃したのはそれだけであった.続行運転用の施設などあるわけもなく,たぶん本当はアウト.今から40年くらい前のお話.今はもう路線自体存在しない.