今から20-30年前には「遷都」についていろいろと議論があった.「首都機能移転」と言葉を変えても,基本的には首都を移すという意味では同じである.リニア新幹線整備とともに,首都を移転させたり,あるいは沿線に首都機能を分散させたりといった案が様々に議論されてきた.
ところが,実際に巨大地震が東北で発生し,全国地震動予測が改訂されて首都圏が大地震に襲われる可能性が高いことが明確になってきたにもかかわらず,「バックアップ」の議論しかできていない.そのバックアップも,なぜか立川らしい.それって,意味あるのか?
もし「遷都」あるいは「首都機能移転」が実施されると,東京のビル賃料や地価が下がり,不動産価値は低下するだろう.企業は土地や不動産を保有しているので,資産価値が減少すると含み損が増大し,何かと経済活動がしにくくなるかもしれない.
だが,まさかとは思うが,そんなことを考慮して,東京の会社に気配りするあまり,「遷都」あるいは「首都機能移転」をためらって東京の機能を残す「バックアップ」にとどまり,その「バックアップ」も骨抜き状態にしようとしているのなら具合が悪い.
そういえば,原子炉の資産価値低下を心配して,海水注入を躊躇して事故をこじらせた前政権と電力会社というのもあったっけ.
早急に東京の経済活動を「疎開」させ,少なくとも本格的な「バックアップ」,できれば「遷都」あるいは「首都機能移転」が実施されなければマズいぞ.
今の日本は「東京転けたら,みな転けた」になりかねないので,このままでは30年以内の日本の滅亡確率が70%なのかもしれない.